HDDの記録容量を2倍以上に引き上げる新技術、ついに実用化へ
2005年に東芝が製品化し、HDDの容量を一気に引き上げた「垂直磁気記録方式」をさらに上回る大容量を実現する記録方式をメーカー各社が模索する中、ついにHDDの記録容量を2倍以上に引き上げる新技術に実用化のメドが立ったことが報じられました。
asahi.com(朝日新聞社):パソコンなどの記録容量倍増 TDKがHDDで新技術 - ビジネス・経済
朝日新聞社の報道によると、HDDのヘッドなどを手がけている大手電子部品メーカーのTDKは、データ保存に使われるHDDの記録容量を2倍以上に引き上げる新技術を開発し、2012年末の量産化を目指すそうです。
報道では新たに開発された技術について「磁気ヘッドにレーザー光源をつけ、情報を書き込む直前にディスクにレーザーで熱を加えることで、情報が書き込みやすくなる」と解説されていますが、これはかねてから日立などが次世代の記録技術として開発してきた「熱アシスト方式」と呼ばれる記録方式。
すでに2010年2月の段階で熱アシスト方式の磁気ヘッド基本技術は開発されているため、2012年にようやく実用化されるということになるわけですが、仮に現行の垂直磁気記録方式を採用した500GBモデルの2.5インチHDDに新技術を導入すると記録容量は1TB以上になるとされているため、なかなか期待が持てそうです。
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