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HDDの容量を飛躍的に向上させる新技術、実用化への道筋が示される


現在の大容量HDDに採用されている「垂直磁気記録方式」を用いたHDDの大容量化には限界が見え始めているとされていますが、HDDの容量を飛躍的に向上させる新技術について、実用化への道筋が示されました。

詳細は以下から。
熱アシスト磁気記録可能なFePtナノ粒子媒体構造を実現 - プレスリリース | NIMS

独立行政法人物質・材料研究機構のリリースによると、同機構は鉄-白金規則合金のナノ粒子を均一なサイズで分散させた高保磁力(37 kOe)垂直磁化膜の作製に成功したそうです。


そして今回作製されたナノ粒子分散垂直磁化膜を用いて、日立グローバルストレージテクノロジーズが次世代記録方式として期待されている、ディスクの微小領域に光を当てて熱を加えつつ、磁気データを書き込む「熱アシスト磁気記録方式」による記録試験を行ったところ、現行の垂直磁気記録方式を採用したHDDの記録密度の最高値と同等の450Gbit/平方インチ(ちなみに市販HDDの記録密度の最高値は約550Gbit/平方インチ)が達成可能であることを示したとのこと。

なお、現行の垂直磁気記録方式に対してもさまざまな改良が加えられていますが、同方式では1Tbit(1000Gbit)/平方インチ程度が限界であると考えられている記録密度を4Tbit(4000Gbit)/平方インチ程度にまで飛躍的に高めるためには、新しい磁気記録方式への移行が必要であるとされており、熱アシスト磁気記録方式は有望な記録方式の1つであると見込まれています。

また、今回実験室レベルで作製されたようなナノ粒子構造を持つ鉄白金系媒体の工業的な製造技術を確立すれば、熱アシスト磁気記録の実用化に大きく近づくと期待されており、この研究の成果は8月16~18日にアメリカのサンディエゴで開催される「第21回磁気記録国際会議(TMRC2010)」にて発表されるそうです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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