実店舗の味わいに肉薄、ローソン渾身の「地域限定冷しつけ麺」全7種類を試食しました
ローソンが全国につけ麺文化を広めるべく「つけ麺文化創造プロジェクト2011」を始めたとのことで、2011年7月26日から「地域限定冷しつけ麺」全7種類を全国で発売しました。
以前、ローソンが東京の名店「麺屋一燈」と一緒に「麺屋一燈 監修 冷しつけ麺」を開発した際の尋常ならざる熱い思いを聞いているだけに、ほかの6種類の「冷しつけ麺」の開発にあたっても、各地域の開発者が相当知恵を絞って頑張ったのであろうことが想像できます。このプロジェクトの中に、比較的近所にあるラーメン屋が監修した「冷しつけ麺」も登場するとのことだったので、まずは実店舗に赴いて味を確かめてきました。
ローソン つけ麺文化創造プロジェクト2011|冷し麺|商品・おトク情報|ローソン
ローソンの「冷しつけ麺」を監修している大阪の「時屋」へやって来ました。
開店直後にもかかわらず、かなりの行列です。
メニューはこんな感じ。つけ麺は「豚つけ(濃厚豚骨魚介)」と「鶏つけ(上湯鶏醤油)」の2種類があるので、両方を注文しました。なお、ローソンの「冷しつけ麺」の元となったのは「豚つけ(濃厚豚骨魚介)」です。
席に着いたところ。つけ麺には「小さなだしご飯」が付くようです。
そしてこれが「豚つけ(濃厚豚骨魚介)」。
麺は並盛り。
スープはかなり濃厚そうな見た目です。
サイコロ状になった角切りのチャーシュー。
ズルズルと食べてみました。ストレートな中太麺はモチモチとした感触でコシがあり、のど越しも良く飽きることはありません。また、スープはかなり濃厚でとろみが強く、麺によく絡むので魚介系の味を十分に堪能できます。豚骨由来のうま味が口内に残るのですが、それを魚粉が柔らかくカバー。こってりし過ぎず、かといってあっさりし過ぎていないバランスの取れたつけ麺でした。
つけ麺を堪能した後は、シメの「小さなだしご飯」。
残ったスープや具材を入れていただきます。梅の酸味が重たいつけ麺で疲れた口をさっぱりとリフレッシュしてくれて、なんとも美味。お店の丁寧な心遣いが垣間見られる素晴らしいサービスでした。
そしてこれが「鶏つけ(上湯鶏醤油)」。
麺は並盛り。
見た目は割とあっさりしてそうな感じがします。
食べてみました。味のベースとしてあっさりとしたコクのある鶏の風味があり、そこに醤油の味がうまく混ざり合っています。つけ麺らしい濃い味付けのスープが麺と絡むことでバランスが取れており、あっという間に完食。
つけ麺の後は、乳白色のだしがかかった「小さなだしご飯」が登場。
クリーミーなだしが味の濃いスープと混じり合うことでマイルドになり、梅の酸味が食欲をそそるのでペロっと食べてしまいました。
そして、先ほどつけ麺を堪能した「時屋」監修の「冷しつけ麺」を手に入れるべく、大阪のローソンに到着。
店内では「つけ麺」を大きくアピール中です。
ズラリと並んだ「冷しつけ麺」。
聞くところによると、つけ麺人気の高い関東地方の影響を受けたのか、中部地方にも結構なつけ麺熱が来ているとのこと。というわけで、せっかくなのでその話を確かめるべく、中部地方NO.1の呼び声も高い静岡の「めん処 藤堂」へとやって来ました。ローソンの「地域限定冷しつけ麺」の1つ「風雅のアニキ(冷し)」を監修しています。
表には限定メニューの看板がありました。
平日のランチタイムは「麺大盛り」「味漬玉子」「小松菜トッピング」のいずれかを無料でサービスしています。
店内はこんな感じ。
メニューです。今回はローソンの「冷しつけ麺」の元となった「風雅のアニキ」と、「風雅のアニキ 黒」を頼みました。
テーブルにはスープ割り用の魚介だしがあります。
これが「風雅のアニキ」。
ランチタイムサービスのトッピングには味漬玉子をチョイス。
スープは豚骨の臭みが皆無で、クリーミーなほどに濃厚ですが魚粉によって重さを感じさせません。
肉は柔らかくて食べやすく、魚介系のスープとも相性はバッチリ。
麺はかなり平べったくて特徴的な平打ち麺。弾力の強い食感でスープによく絡みます。上等な仕上がりの麺が濃厚な魚介系スープとぴったりマッチしているので「麺を最大限に楽しむ」というつけ麺の醍醐味を心ゆくまで堪能でき、あっという間に食べ尽くしてしまいました。
そして「風雅のアニキ 黒」。
スープにはマー油(こがしニンニク)が入っているので濃厚な中にも香ばしい風味が楽しめます。
粉っぽいぐらいに魚粉が多く使われていて、しっかりとした魚介系の味わいが好きな人にはたまらない感じ。
こちらには無料サービスの小松菜をトッピング。
シャキシャキとした食感が良いアクセントになります。
やはり弾力のある平打ち中太麺は個性的で上等。
柔らかいチャーシューは魚介系スープとの相性が抜群でした。
本物のつけ麺を味わった後、「めん処藤堂」が監修した「冷しつけ麺」を購入するために静岡のローソンにやってきました。
大々的に「冷しつけ麺」コーナーができています。
地元の名店だけに、「めん処藤堂」を大きくアピール中。
ズラリと陳列された「風雅のアニキ(冷し)」。税込498円です。
早速購入し、持ち帰ることにしました。
買ってきた2つの「冷しつけ麺」以外にも5種類の地域限定商品があるので、この際だから全種類を制覇したいと思うのが人情というもの。ローソンに直接依頼をし、どうにか他の5種類を手に入れることに成功しました。というわけで、「地域限定冷しつけ麺」全7種を食べ比べてみることに。
せっかくなので日本列島の形っぽく置いてみました。
◆北海道「らーめん 西や 本店」450円
東から順に食べていきます。まずは北海道地区限定で売られている「冷しつけ麺」です。紋別の人気店「らーめん西や」が監修したとのこと。
具材をスープに入れてみるとこんな感じ。
ズルズルと食べてみました。全7種の中でも最もあっさりとした涼しげな味で、スープにはつけ麺らしいとろみが皆無です。魚粉によるカツオの香りが強くて酸味があり、そうめんなどで使う麺つゆに近い味。なので、暑い日によく冷やして食べたら楽しめそうな感じがします。また、薬味のワサビと相性が良い点もソバや冷や麦っぽい印象。いわゆるつけ麺とはかなり異なった食べ物ですが、夏にちょうど良い爽やかな麺類であることは確かです。
◆東京「麺屋 一燈」540円
続いては東京の「麺屋 一燈」が監修した「冷しつけ麺」。関東・東北・沖縄地区で販売中です。
秘伝生姜が付いています。
スープはこんな感じ。
麺によく絡むスープはつけ麺らしい濃厚さでとろみがあり、エスニック風の香りながらも少々辛めで日本風の味わい。
そして特筆すべきは鶏肉。全7種中最も肉の量が多く、その上コンビニ麺類の中では群を抜くほどにグレードが高い味です。「冷しつけ麺」として完成度が高く、何度も試行錯誤を重ねながら開発をしただけあって、つけ麺専門店で食べるメニューに肉薄するようなレベルにまでまとまっています。全7種の中で、唯一ワンコイン価格を越える540円。買い合わせ不要の大ボリュームですが、この価格帯だとライバルは同じ麺類ではなく弁当類になりそう。
◆静岡「めん処 藤堂」498円
今度は、実際に食べに行った「めん処 藤堂」が監修する「風雅のアニキ(冷し)」の出番。販売地区は東海・静岡・北陸で、これだけ容器の色や形が他と違っています。
スープは実物よりもかなり量が少なく見えますが、色合いなどは近い雰囲気です。
全7種でも最も麺の量が多く、「めん処 藤堂」特有の平打ち麺を再現しています。
魚介系の味が強く、鶏と豚骨を合わせたスープの重厚な味わいは実店舗のクオリティにかなり近づいている印象。個性ある平打ち麺の弾力が良い食感です。実店舗さながら「麺のおいしさをじっくり味わえる」というつけ麺本来の良さが堪能できる仕上がりでした。
◆大阪「時屋」480円
次も実店舗で食べてきた、「時屋」監修の「冷しつけ麺」です。近畿地区で売っています。
見るからに濃厚そうなスープはしっかりとした濃厚豚骨魚介風味で、実店舗にも決して劣らない味。
細かいサイコロ状の角切りチャーシューも実際のメニューにそっくりです。
麺が乳化したスープにかなりよく絡むので「つけ麺を食べている」という実感が強く、甘く丸みを帯びた味はしっかりとしてる割に「冷し」なので爽やか。モチっとした麺も上出来で、全体としてよくまとまっておりバランスが良い商品です。
◆福岡「とまと家」450円
九州までやって来ました。「とまと家」が監修した「冷しつけ麺」です。福岡の北部九州地区で販売中。
スープはこんな感じ。
チャーシューが多めに入っています。
スープは濃厚な魚介系でゴマだれのようなとろみがあり、麺にかなり絡みます。ややコシが強い麺はシンプルな食感。魚介由来のあっさり感と豚骨由来のこってり感がバランス良く同居していて、イメージ通りの「つけ麺」といった感じです。「福岡といえばとんこつラーメンの地なのでつけ麺はどうだろう」と思っていただけに、このスタンダードな味わいはちょっと不思議な気持ちになります。
◆大分「厚盛太麺 太一商店」450円
今度は大分の「厚盛太麺 太一商店」が監修した「冷しつけ麺」。中九州地区で売っています。
スープにはキャベツ、もやし、チャーシューという具材。
一口目でニンニクの鋭い味がガツンと味覚に伝わるので、ニンニク好きの人にはたまらないかも。麺は太く、全7種の中でも最も野菜が多いのでボリュームがあります。
◆鹿児島「豚とろ」450円
ラストは鹿児島の「豚とろ」監修による「冷しつけ麺」。中四国・南九州地区で売っています。
スープは濃厚そうな見た目です。
特徴的な豚とろチャーシュー。
つけ麺というより担々麺に近い感じで、辛くて癖が強い味。スープはとても濃厚で、香辛料が多くかなりスパイシーです。麺は驚くほどに柔らかく異彩を放っており、スープ・麺・チャーシューという構成要素のほとんどが個性的。いわゆる「つけ麺」のイメージからはちょっと離れた食べ物ですが、スパイシーで独特なスープを気に入ればとことんはまりそうな予感がします。
すべて食べ終わりました。かなり本格的な味わいに仕上がっている商品もあり、全体としては非常に力を入れて商品開発を頑張っている印象です。あっさりめな「冷しつけ麺」は暑い夏にピッタリですし、濃厚な「冷しつけ麺」は普段からラーメン店やつけ麺店に通っている人でも納得できそうなレベル。また、それぞれの地域ごとの特色を生かしてスープや麺を作り込んでいるので、全国一律での販売ではなく「地域限定」とした理由がわかる気がしました。旅行や出張などで遠出をした折に、そこでしか食べられないローソンの「冷しつけ麺」を食べてみるのもいいかもしれません。これから先、改良を重ねるに連れてより本格的な味わいへと進化していき、それを近所のローソンで手軽に楽しめるようになれば、かなりうれしい毎日になりそうです。
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