飛べない豚は泳げばいい、家に帰るために1.6キロを泳ぎ切った子豚たち
スコットランド北西部にあるロンガ地方の無人島に放された豚たちが、海岸にある元飼われていた家に戻るため、1マイル(約1.6キロ)を泳ぎ切るという珍事が起りました。
Pigs can't fly... but they can swim: Homesick Scottish boars paddle a mile across the sea | Mail Online
泳いでいる最中の豚たちを目撃したのは、海辺に遊びに来ていたJay Gossさん(31)。彼の両親が所有するコテージから海を眺めていたところ、海を泳いで渡っている影を発見、最初はカワウソか何かだと思っていたものの、それにしては長い鼻を見て、豚が泳いでいるのだと気づいたといいます。
豚の名前はメスがメアリー、オスがトリュフ。豚はトリュフを収穫する際ににおいでありかを探す手段として使われることもありますが、かなり直接的な命名です。
「海は豚が泳ぐのには厳しすぎる場所だというのに、2匹は1.5キロほど泳いで陸地にたどりつきました。本当に信じられないことです。陸に上がった2匹はぶるぶる震えていて、神経質になっているようでした」と、Gossさんは発見当時のことを語ります。
豚の飼い主であるJames Cameronさんは授乳期の赤ちゃん豚を含めて子豚を6匹も飼っていたため、数が多すぎると感じたのか、その中からメアリーとトリュフを選んでロンガの無人島に放しました。増えすぎた羊をいつも同じように放していたこともあり、きっとエサになる草が豊富で、きれいな水がわいている無人島を2匹も気に入るだろうと思って実行に移したということです。
Gossさんは豚を発見してすぐCameronさんに電話をし、豚が島から泳いで渡ってきたことを知らせたものの、Cameronさんはあまりのことに、はじめはジョークだと思って受け取り、確認してほしいという言葉に話半分にうなずいていたとのこと。
しかし、実際に海岸に着いたCameronさんが目にしたのは、確かに彼が無人島に放った子豚たちが、海岸をうろうろとさまよう姿。彼は当初の方針を変え、2匹を拾ってふたたびほかの豚たちと一緒に飼うことを決めました。
海を渡った豚として知られるようになった2匹は、海岸を訪れる観光客たちに人気を博するようになったのだとか。「彼らはきっと、兄弟が恋しくて帰ってきたんだと思っています。あと、エサの時間も忘れられなかったのかもしれないですね」とCameronさんはコメントしています。
・関連記事
顔がサルのようになっているブタが発見される - GIGAZINE
世界の変わった姿形をした動物あれこれ - GIGAZINE
敵に回したら命の危険がある、恐ろしい力を持った10の動物・生物 - GIGAZINE
真っ白な体をしているアルビノの動物たち - GIGAZINE
・関連コンテンツ