取材

ワンフェスが2011[夏]から優先入場券「ワンフェス・ダイレクトパス」を導入


ワンダーフェスティバルでは2008年に「人が多すぎてエスカレーターが故障して逆流し、けが人が出る」という事故がありました。開場を幕張メッセに移してから、けが人が出るような事故は発生していませんが、それ以降も、禁止しているにもかかわらず徹夜組が出たり、始発で海浜幕張駅に来場客が殺到してしまうなどの課題を抱えていました。

これらの問題を解決するために、ワンダーフェスティバルを主催する海洋堂のワンダーフェスティバル実行委員会は「苦渋の決断」としながらも、2011年[夏]から優先入場券である「ワンフェス・ダイレクトパス」の導入に踏み切りました。

ワンフェス ダイレクトパス

7月24日ワンダーフェスティバル当日、午前2:30ころの海浜幕張駅周辺。歩いている人はほとんど見られませんが、時折大きな音を立ててバイクが走っていきます。


実行委員会による告知によれば、暑さや寒さにより体調を崩す危険や、強盗・恐喝などの被害に遭う危険があることから、ワンダーフェスティバルでは徹夜での入場待ちを禁止しているものの、実際にはこの禁止事項を無視して並んでしまう人たちがおり、安全上の問題から、終電を過ぎてから出来た行列については、敷地内で待機してもらっている状況とのこと。

しかし、このような禁止事項を無視して並んだ人たちが、ルールを守って始発で来場した人たちよりも先に入場できるのはおかしいという観点から、徹夜列と始発列に優劣をつけることなく、同時に入場してもらうように調整を行っていたそうです。


その中で、「徹夜組の最後尾に並ぶよりも始発組の先頭に並んだ方が早く入場できる」という情報が流れ、始発時刻の海浜幕張駅に人が殺到するという事態が発生し、中には「海浜幕張駅で入場して海浜幕張駅で改札を出る」という人もあり、改札機がフリーズするトラブルも発生したとのこと。

午前2:45、海浜幕張駅入り口。この時点では、海浜幕張駅入り口周辺で待機する人は見られませんでした。


ワンダーフェスティバル会場である幕張メッセ入り口周辺。特に封鎖などはされておらず、日中と同様にだれでも会場入り口まで入ることができるようになっています。


こうした混乱が起こっている現状を放置しておいては、ホームでの転落事故や階段での将棋倒しが発生してしまいかねないという危惧から、駅混雑のピーク時刻を遅らせ、混雑を分散化するために、優先入場券「ワンフェス・ダイレクトパス」の導入を決定したそうです。

ワンフェス・ダイレクトパスで入場するためには、チケットを持って、8:30~9:00の間に来場する必要があります。ダイレクトパスは、ローソンチケットから会員登録の上、1人1枚まで購入することができます。支払い方法はクレジットカードのみ。

午前3時、会場の入り口にはスタッフが立って案内をしています。


今回はまだ導入初回と言うことで、やはり徹夜組が発生していました。会場の中に別の列が作られており、スタッフも徹夜で警備を行っています。


徹夜組の最後尾。この時点では約100名ほどの人々が列を作っていました。


ワンダーフェスティバルを運営していくためには、広い会場の確保はなにより重要な課題です。今後も幕張メッセでの開催を行っていく上でも、会場内だけでなく、周辺施設への配慮は、運営側のみでなく、イベントに参加するファンとしても、考えていかなくてはいけない部分です。

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in 取材, Posted by darkhorse_log

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