プラスチック爆弾でも破壊されない史上最強の市販車「マローダー」
もしオフロードカーを持っていたら、あんな所やこんな所にも行ってみたいという願望を抱いている人は少なくないと思われますが、南アフリカのパラマウントグループが開発した「マローダー」はそんな人の参考になるかも知れません。マローダーは民間で所有できる車両の中では恐らく最も強固な車で、厚さ9cmにも及ぶ窓ガラスはRPG(ロケット推進擲弾)の攻撃も防げるとのこと。これならオフロードはもちろん、たとえ紛争地域であっても走破することができそうです。
Top Gear finds 'world's most unstoppable vehicle' | Mail Online
下のムービーはイギリスBBCの「トップ・ギア」のシーズン17のエピソード1で放送された内容。ヨハネスブルグの街でいろいろと無茶なことをして、マローダーの性能を試しています。
YouTube - Top Gear (2011) - Marauder
https://www.youtube.com/watch?v=FzeR6jyj8WI
左がパラマウントグループの「マローダー」、右は軍用車を原型としたゼネラルモータースの「ハマー」です。ハマーも頑丈な市販車としてかなり有名ですが、マローダーはそれより一回り以上巨大です。そんなマローダーのリポートをするのはトップ・ギアの司会者リチャード・ハモンド。
まずはヨハネスブルグの街を普通にマローダーで走ってみます。もうこの時点で現実離れした雰囲気。
道行く人も不審な目でマローダーを見ます。
大型トラックのような車高。
厚さ9cmの窓は開閉できず、中央の丸い部分を開いてかろうじて手を出すことが出来るようになっています。
工事現場に入っていくマローダー。
もちろんオフロードはお手の物。
取り壊し中の壁を発見。
早速突撃します。
壁をぶち破るマローダー。
路地裏を歩く人。
その後ろから突然マローダーが壁を突き破って出現。
一体何が起こったのかと振り返りますが、すでにマローダーは走り去っています。
レッカー車につながれたマローダー。
マローダーのエンジンは290馬力。レッカー車を引きずることができます。
ショッピングセンターの駐車場に面したカフェにマローダーが出現。
進路を阻む車を踏み越えていきます。まさしくマローダー(略奪者)という名前にふさわしい傍若無人ぶり。
容赦なく踏みつぶします。
2台の乗用車にのしかかるマローダー。ちなみにマローダーは全長約6.4m、高さ2.7m、総重量は10トンだそうです。
騒然とする人々。
ぺしゃんこになった乗用車。
マローダーは何事も無かったかのように去って行きます。
マローダーでマクドナルドのドライブスルーを試みます。
車載マイクで注文。
店内のモニターにはマローダーの側面が映っています。
いくら車が頑丈だからといって、ポールをなぎ倒して進んではいけません。
受け取る時は窓の開口部から突っ込んでもらいます。
マローダーならサファリパークで猛獣が近づいてきても安心です。
ライオンが乗っかっても大丈夫。
多少じゃれつかれてもワイパーを食い破られる程度の被害で済みます。
次はいよいよ耐久試験。まずはハマーから。
7ポンド(約3.2kg)のプラスチック爆弾で爆破します。
部品がバラバラに吹き飛ぶほどの威力。
無残に破壊されたハマー。
ハンドルがあることで、もともと運転席があった場所だと分かります。
今度はマローダー。
同量のプラスチック爆弾が爆発。
やや傾いていますが、しっかり原型をとどめています。
どうやら爆破で地面がえぐれて傾いてしまったようです。
ともかくこの状態で運転してみることに。
エンジンがかかるだけでも驚きです。
砂ぼこりを巻き上げながら、溝からはい上がります。
そして走り去っていきました。
こうした装甲車両の市場は2011年で251億米ドル(約2兆円)となると見られるそうです。ちなみにマローダーの価格は30万英ポンド(約3860万円)とのこと。ハマーH2の新車は700万円から1000万円ということを考えると、妥当なところのようにも思えます。
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