Appleが自ら「SIMロックフリー版iPhone 4」の販売に乗り出す、シェア拡大へ本格シフトも
AppleがアメリカでSIMロックフリー版iPhone 4の販売を開始しました。
すでにAppleと各携帯電話会社の間で結ばれていたiPhoneの独占販売契約は今年1月にすべて終了しているため、Appleがさらなるシェア拡大に向けて本格シフトを開始したと考えることもできそうです。
詳細は以下から。
iPhone 4 - Unlocked (GSM) - 16GB Black - Apple Store (U.S.)
アメリカのApple Store公式ページによると、GSMモデルのSIMロックフリー版iPhone 4の16GBタイプが649ドル(約5万2000円)、32GBタイプが749ドル(約6万円)で販売されています。カラーリングはブラックおよびホワイトの2種類で、アメリカ国外への発送は行われていません。
なお、GSMは世界の大半で用いられている携帯電話の通信方式で、GSMモデルのiPhone 4が対応している通信方式には日本でもNTTドコモやソフトバンクモバイルで利用されているHSDPAおよびHSUPA方式も含まれています。
Apple - iPhone 4 - Size, weight, battery life, and other specs
GSM model: UMTS/HSDPA/HSUPA (850, 900, 1900, 2100 MHz); GSM/EDGE (850, 900, 1800, 1900 MHz)
AppleはSIMロックフリー版のiPhone 4を公式サイトで販売することについて、複数年契約を必要としないユーザーや、海外の携帯電話会社で利用したいユーザーなどに向けたものであるとしており、今回発売されたSIMロックフリー版iPhone 4は利用したい携帯電話会社のmicroSIMカードを挿入するだけで利用できるとのこと。
ちなみに今年1月18日に行われたAppleの2010年第4四半期(2010年10月~12月)の決算発表会では、COO(最高執行責任者)のTim Cook氏がiPhoneの独占販売契約が世界各国で終了したことを明かした上で、今後のiPhone事業について「可能な限り多くのユーザーがiPhoneを手に入れられるように、できる限りのこと全てを行う予定である」と述べていました。
すでに香港など、世界の一部地域ではSIMロックフリー版のiPhone 4を販売しているAppleですが、AT&Tとの独占販売契約が最も長く続いていたアメリカで、自らSIMロックフリー版iPhone 4の販売を開始したことは、今年1月にCDMA2000方式に対応したモデルをラインナップに追加して同国シェア1位のVerizon向けに供給を開始したことと合わせて、同社の今後のシェア拡大路線において大きな意味を持つと思われます。
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