NHKが東日本大震災報道に投入していた技術あれこれ
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5月26日から29日まで、世田谷区のNHK放送技術研究所で毎年恒例の技研公開が行われました。
3月11日に発生した東日本大震災の報道で、NHKは大きな役割を果たしましたが、その報道において用いられた最先端の技術などについても展示が行われていました。
30km圏外から福島第一原発の姿を捉えていた技術というのはどのようなものなのか、詳細は以下から。
NHK放送技術研究所 | NHK技研
世田谷区砧にあるNHK放送技術研究所にやってきました。
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会場には最新技術を見ようと多くの人が来場していました。
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「非常災害時に役立つ放送技術と東日本大震災等での活用例」というコーナーに、地震報道などで用いられた技術が展示されていました。
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福島第一原発の様子は長らくNHKのヘリ映像が最もクリアでした。
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あの映像は、ヘリに取り付けられた防振機能付きカメラ(42倍レンズ)で撮影されており、それをFPUで伝送、さらに映像の揺れを補正して鮮明化した上で2倍に拡大して、放送に用いられていました。
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地上にはEM-CCDカメラが設置されています。EM-CCDカメラの特徴は焼き付きを起こさないことで、昼夜問わずに幅広い明るさで撮影ができます。
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放送局は放送波が出せなければ意味がありません。そのため、NHKでは施設に非常用発電機や無停電電源装置を備えているそうです。当然のことですが、これらが喪失しなかったおかげで24時間安定的な放送を受けることができたわけです。
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こちらはスーパーHARPカメラ。
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夜間でも鮮明な映像を撮影することができ、中越地震の際には土砂崩れ現場からの救出映像の撮影に使用されました。
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スキップバックレコーダー
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映像を10秒間蓄積することができ、地震が発生してから収録していては間に合わない揺れはじめの瞬間映像をとらえることができます。
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会場での実用例。左が現在の映像、右が10秒前の映像です。
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10秒前にはカメラの前に男性がいたのですが、いまは居なくなっていることがわかります。
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速報時に非常に役立っていたロボットカメラ。八戸や宮古、釜石では港近くに設置されていたカメラが衝撃的な映像を届けていました。このカメラは全国に460台設置されているそうです。
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安否伝言ポスト
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安否カードの情報を簡単にNHKへと送信するシステムで、東日本大震災では5台が設置されていました。
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使い方はこのように、安否カードに避難先や名前、メッセージを記入して「送信」ボタンを押すだけ。
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Eテレ(NHK教育)では、震災発生当日から99時間40分もの間、安否情報や避難者情報を放送したそうです。
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今後は、緊急地震速報をワンセグ電波で受信し、端末を自動的に起動して速報を伝える技術の開発が進められるとのことです。
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