2011年F1世界選手権トルコGP、小林可夢偉は最後尾から猛追
by JoniF1
2011年のF1世界選手権第4戦、トルコGPが開催されました。
予選の結果、ポールポジションを獲得したのはレッドブルのセバスチャン・ベッテル。4月19日の中国GPこそマクラーレンのルイス・ハミルトンが勝利しましたが、やはりベッテルの今季の強さは圧倒的で、これで開幕から4戦連続でポールポジションを獲得したことになります。
2番手は同じくレッドブルのマーク・ウェバー。今季も毎戦上位に食い込んでおり、前戦中国GPでは18番手とかなり後方からのスタートでしたが3位で表彰台に上がっています。
以下、3番手にニコ・ロズベルグ(メルセデス)、4番手にハミルトン、5番手にフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、6番手にジェンソン・バトン(マクラーレン)、7番手にヴィタリー・ペトロフ(ルノー)、8番手にミハエル・シューマッハ(メルセデス)、9番手にニック・ハイドフェルド(ルノー)、10番手にフェリペ・マッサ(フェラーリ)という並びに。
一方、ザウバーの小林可夢偉は予選でタイムを出せず最後尾24位からのレースとなりました。今季は様々なルール改定によりオーバーテイク(追い越し)機会が多くなっており、下位からでも作戦次第では表彰台を十分に狙えるわけですが、果たしてどのようなレースを見せたのでしょうか。
2011 FORMULA 1 DHL TURKISH GRAND PRIX - Result
レースはスタート直後にウェバーのペースが上がらず、またハミルトンもミスをしたことでロズベルグやアロンソが順位を上げ、ベッテル、ロズベルグ、ウェバー、アロンソ、バトン、ハミルトンという順位に。小林可夢偉も1周目から果敢に順位を上げていきます。
バトンとハミルトンはチームメイト同士で5番手の位置を争うことになり、6周目ストレートでハミルトンがバトンをオーバーテイクするも、8周目にバトンがハミルトンを抜き返すなど熾烈な戦いを見せます。
スタートで失敗したウェバーは6周目にロズベルグを交わして再びレッドブルのワンツー態勢を築きます。ロズベルグは7周目にアロンソにも交わされることに。
先頭が10周目以降順次ピットを終え、順位はベッテル、ウェバー、アロンソ、ハミルトン、ロズベルグ、マッサ、ペトロフという並び。マッサが一度はロズベルグをオーバーテイクするも、同じ周回のうちにDRS(可変リアウイング)とKERS(運動エネルギー回収システム)のダブル効果でオーバーテイクし返される場面も。
次の周回ではこのロズベルグとマッサの争いにバトンも絡んできて、ロズベルグは順位を2つ落とすことになりました。バトンをマッサはピットインを挟んでもバトルを繰り広げることになります。
この間、アロンソはペースを上げて30周目にウェバーに追いついてオーバーテイク、2位に順位を上げます。
35周目のピットインでハミルトンは右フロントタイヤ交換に時間がかかり、さらにピットアウトのタイミングにちょうどマッサがピットインするなどしてタイムロス。このあたりで順位はベッテル、アロンソ、ウェバー、バトン、ハイドフェルド、ブエミ、ハミルトン、バリチェロ。
しばらく先頭は固定状態でしたが、52周目にとうとうウェバーがアロンソの後ろまで戻ってきてオーバーテイク、みたびレッドブルがワンツー態勢に入ります。54周目(残り4周)でロズベルグがバトンをオーバーテイクして5位に上昇。この時点で小林は10番手を走行中で、後ろからはマッサ、シューマッハが迫ってきていました。
レースはこのまま流れて、ベッテルが3勝目を飾り、続いてウェバーが2位に入ったことでレッドブルが今季初のワンツーフィニッシュ。3位はアロンソ、以下ハミルトン、ロズベルグ、バトン、ハイドフェルド、ペトロフ、ブエミ、小林可夢偉と入着しました。今回のレースではピット回数が3回のチームと4回のチームに戦略が分かれましたが、かなりタイヤに厳しいレースとなったために3ストップ陣営は終盤でタイヤがへたってかなり苦しむことになり、小林も最終周回ではマッサにあと1秒というところまで差を詰められていましたが、ギリギリ逃げ切ってポイントを獲得しました。
これでドライバーズランキングはベッテルが93ポイント、2位のハミルトンが59ポイントとなり、ベッテル独走態勢となっています。
次戦は5月22日のスペインGP。フェラーリのフェルナンド・アロンソとトロ・ロッソのハイメ・アルグエルスアリにとっては母国GPとなります。アロンソはマシンの調子も上がってきており、この母国レースでの結果は期待できそうです。
Formula 1 - Race - Vettel reigns supreme for Red Bull in Turkey
Formula 1 - The Official F1 Website
2011/05/09 11:06
内容を一部修正しました。
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2011年F1世界選手権スペインGP、1周目から観客のボルテージは最高潮に
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