地球の衛星である「月」についてさまざまな視点でぐりぐり動かしながらよく知ることができるインタラクティブ解説
インタラクティブアーティストのバルトシュ・チェハノフスキ氏は、さまざまな科学的事象について、手元で操作しながらインタラクティブな見方で知識を深めることができるような解説サイトを提供しています。地球の周りを回る月の動きについて解説する「Moon」では、日付や時間、地球のどの位置から空を見上げたらどのような月が見えるかなどについて、スライダーを動かしながら見ることができます。
Moon – Bartosz Ciechanowski
https://ciechanow.ski/moon/
以下の画像は、宇宙から見た太陽の光に照らされた月です。右上には「2024/12/18 17:10」と、現在の時刻が記されています。
月の表面をドラッグ&ドロップすると、月をぐりぐり動かすことが可能。
また、月の下にあるスライダーを動かすと、日時を最大1カ月分変更して、日時の変化に応じた月の満ち欠けを確認することができます。チェハノフスキ氏のウェブページ「Moon」では、このように手元で操作したりアニメーションを追ったりすることで月の動きや見た目についてよくわかるインタラクティブ解説を、100種類以上見ることができます。
たとえば以下は、地球のある地点から見上げた空のどの位置に月があるかを示したもの。青いスライダーは日付、黄色いスライダーは時間を示しています。
スライダーを動かすと、以下のように空の見た目が変化します。白い矢印は、この時間に月がある方向を示しています。
さらに、地球儀の上にある赤い人形をドラッグ&ドロップすることで、「地球のどの地点から空を見上げているか」を設定することも可能。
地球儀の右下にあるボタンをクリックして、ブラウザの「サイトへのアクセス時のみ許可する」を選択して位置情報の取得を許可すると、地球儀上の座標が現在地に変わり、現在地からの月の見え方を確認することもできます。
そのほか、地球からの月の見え方だけではなく、惑星や衛星の動きについてのシミュレーションも見ることができます。以下は、2種類の速度や質量を持つ惑星同士が、お互いの重力に引かれてどのような動きになるのかを示したアニメーション。ここでは、矢印の長さや方向、惑星の質量を設定することで、任意の速度・質量の惑星の動きがどのように干渉するか観察できます。
チェハノフスキ氏は「月は空に浮かぶ地球の隣人に過ぎないかもしれませんが、その存在は私たちの生活にさまざまな微妙な影響を与えています。太陽光を反射して夜の闇を照らすとき、潮を上げて海に生命を吹き込むとき、または皆既日食で太陽を覆うとき、月は私たちに、地球の安全な境界のすぐ外側は制御の及ばない宇宙があることを思い出させます。シミュレーションでより詳しく月の面白さや不思議さを知ることで、次に夜空に輝く月を見るとき、天空のありふれた存在としてではなく、私たち自身の存在に優しく影響を与える仲間として、あなたはそれを少し違った目で見るでしょう」と語っています。
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