初日の出を見に来ていた高校生が高波に飲まれる
新年早々、餅を喉に詰まらせたお年寄りが亡くなったり、初日の出を見に来たという登山客が滑落したりと痛ましい事故が発生していますが、茨城県神栖市では、初日の出を見に来ていた高校生2人が高波に飲まれるという事故が起きました。1人は自力で岸に上がったものの、もう1人が行方不明となっています。
この事故が発生した瞬間を、同じく初日の出を見に来ていた人が偶然撮影していたようです。事故が起きる瞬間は本当に「あ…」と言うしかなく、また、波の高さを見ると助けに行くのがどれだけ難しいのかというのを実感させられます。
動画の再生は以下から。
YouTube - 神栖 初日の出 事故1
美しい初日の出。
カメラが手前に引くと、波打ち際に2人の男性の姿が見えます。6人で初日の出を見に来ていたという高校生グループで、そのうち2人が堤防の上まで行っていたそうです。
堤防の上へと上がってきたところへ……
高波がやってきて、足を取られてしまいます。
海中へと落ちてしまった2人。
なんとか堤防のところまで戻りますが、波が強くなかなか上がることができません。
しかし、苦戦はしているものの、そうだと知らなければ水遊びしているだけにも見えてしまうのが怖いところ。
映像はそのまま引きになって、一度終了となります。
2本目の動画はこちら。
YouTube - 神栖 初日の出 事故2
場面は切り替わり、3人の姿が映っています。先ほどの映像に映っていた2人のうち、1人は自力で岸に上がりましたが、もう1人は流されてしまったそうで、それを岸壁に残っていた友人のうちの1人が助けに向かったところ。左端に映っているのが助けに行った友人の姿で、右の2人はそれをさらに助けに向かったサーファーです。
サーファーが男性のところへたどり着きますが、かなり波が高く姿が見えなくなることも。
なんとか3人が合流。
また大きな波がやってきて、3人の姿を飲み込みます。
しかし、確実に岸へと近づいていく3人。
無事、二次遭難は防がれました。しかし、最初に海に落ちた男子高校生はいまだ行方不明となっています。
こちらのニュースの前半で紹介されているのがこの神栖での事故のこと。
YouTube - 初日の出見物などで事故 男性死亡し高校生が不明(11/01/01)
警察が到着して現場検証をしていますが、かなりの波の高さ。
ニュースによると、2人は度胸試しとして堤防に近づいていたのだそうです。
また、現場には波浪警報が出ていたとのこと。漁業関係の仕事でもしていないと、波浪警報の怖さを実感することはないかもしれませんが、波というのがいかに恐ろしいものなのかというのがわかる事故ですね……。
ちなみに、同様の事故は時折発生しており、2006年には台風の暴風域に入っていた和歌山県加太の堤防でも、今回と同じように度胸試しをして遊んでいた男性ら3人が高波にさらわれるという事例が発生しています。このときは、偶然この様子を撮影していた人がいてすぐに119番通報したため、2人が救助されました。1人は行方不明となっています。
管内の事件・事故情報(6月21日、田辺和歌山分室の「海中転落」のケース)
そのときのニュース映像はこちら。
水しぶきを浴びて遊んでいるらしい男性たち。
そこへ強い波がやってきて……
波に飲まれてしまいました。ちょうど画面右寄りに3つの黒い影が映っていますが、これが流されつつある男性らの姿です。
この堤防は危険なので、台風接近時や津波・高波注意報の発令時は立入を禁じられている場所でした。
波が引くときの力の強さは相当なもの。立入禁止・遊泳禁止となっている場所にはそれ相当の理由があるので、くれぐれも「自分は大丈夫」などと考えて警告を無視することないようにしましょう。
1月6日追記:
現場から10km南の海岸で、行方不明となっていた男子高校生の遺体が発見されました。溺死だとみられています。
高波にさらわれ不明の高3、遺体で発見 茨城の海岸 - MSN産経ニュース
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