「iPhone 4」のアンテナ問題が集団訴訟に発展、他社からは揶揄する声も
一部モデルの液晶ディスプレイが変色しているという問題に加えて、アンテナの設計によって左手で持つと電波の受信感度が悪化してしまうことが取りざたされているAppleのiPhone 4ですが、ついにアンテナ問題が集団訴訟へと発展しました。
詳細は以下から。
Apple Is Sued Over New IPhone Reception by Consumers - BusinessWeek
BusinessWeek誌の報道によると、AppleとiPhone 4を販売するAT&Tに対してニュージャージー州およびマサチューセッツ州在住のユーザーがサンフランシスコの連邦裁判所でユーザーを代表した集団訴訟に踏み切ったそうです。
これはiPhone 4が採用しているアンテナの設計によって、ユーザーが左手で本体の左下部を覆うようにして持った場合に電波の感度が落ちてしまうというもので、マサチューセッツ州のケンブリッジに住む原告のChristopher Dydyk氏は、AppleがiPhone 4に欠陥があることを隠して販売し、多くのユーザーを騙したと非難しています。
Appleはアンテナ問題の解決策として、29ドル(約2500円)のiPhone 4用ゴム製ケース「Bumper(バンパー)」を利用するようにユーザーに勧めていますが、Dydyk氏は「Bumper」をiPhone 4を先行予約したユーザーに配布するか、裁判所によりAppleがユーザーに対して「Bumper」の代金を支払うことを求めています。
また、メリーランド州でも同様の訴訟が発生しており、Kevin McCaffrey氏とLinda Wrinnさんが「正常に動作しない事実を隠して販売した」として、AppleとAT&Tを相手取って地方裁判所に陪審裁判を申し立てています。
Apple's iPhone 4: Thoroughly Reviewed - AnandTech :: Your Source for Hardware Analysis and News
「iPhone 4」発表時に公開されたアンテナ構造。Bluetoothや無線LAN、GPSアンテナが本体左側、3G通信のためのアンテナが右側および下部、上部に本体をぐるりと取り囲む形で配置されていますが、左下部にある2つのアンテナのすき間部分を触ると感度が落ちるとされています。
Bumper(ピンク)装着時のiPhone 4。確かにこれだとアンテナ部分を触ってしまう心配がありません。
Motorola advert revels in anti-iPhone schadenfreude ? The Register
なお、iPhone 4のアンテナ問題については、iPhone 4の発売日にぶつける形で発表されたMotorola社のハイエンドAndroidスマートフォン「DROID X」の広告に「DROID Xはダブルアンテナを採用しているので、好きなように持っても快適な通話を楽しむことができます」という文章が掲載されるなど、他社からも揶揄される結果となっています。
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