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海に油をまいて水没するヴェニスを救う作戦「Future Venice」プロジェクトが始動


水中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムを生成するよう設計された、通称「Smart Salad Dressing(賢いドレッシング)」と呼ばれるオリーブオイルに似た油球を海中に散布し、石灰岩のような礁を形成させることでヴェニスの街を「底上げ」して温暖化による水没を防ごうという「Future Venice」というプロジェクトが2月26日に始動するそうです。

現実味のない突飛な発想のようにも思えるこの作戦ですが、プロジェクトにかかわる建築家や化学者らは、水門によってヴェニス周囲のラグーンの潮流をコントロールしようという現在進行中の計画に代わる防御策となり得ると考えているそうです。

詳細は以下から。'Smart salad dressing' could save Venice - Telegraph

Future Venice

このプロジェクトはユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンBartlett建築校教育助手で医学博士のRachel Armstrongさん、University of Southern Denmark物理・化学科の准教授でBartlett建築校の名誉上級講師であるMartin Hanczyc博士、Bartlett建築校のNeil Spiller教授主導で、2月26日(金)にロンドンで開催されるUnconventional Computing & Architecture会議で正式に始動するそうです。

「賢いドレッシング」はまたの名を「プロトセル」と言い、オレイン酸などの脂肪酸の詰め合わせを膜で包んだ、DNAを持たない原始細胞(Protocell)のようなものです。

Rachel Armstrong博士は「わたしたちの『プロトセル』は水と油の化学的性質をベースにしていて、二酸化炭素から石灰岩のような物質を作るという特異的性質を持っています」と語っています。


Spiller教授によると、ヴェニスの街を支える杭は女性の靴のピンヒールが砂に沈み込むようにラグーンに沈み込んでいるとのことで、「油球が生じさせる炭酸塩堆積物をこの基礎の部分に堆積させることができれば、杭にかかる荷重を分散させ、沈没を止めるか沈む速度を遅くすることができるでしょう」と語っています。

Armstrong博士らは、このプロジェクトがラグーンの潮流をコントロールするための水門設置計画に代わるヴェニスの水没防止策となり得ると考えているそうです。ただし、「プロトセル」技術は現在のところまだ実験段階で、実用化には3~5年ほどかかると予想されるとのことです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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