NECがあらゆる動画を高画質にする「超解像技術」を開発、VHSテープがフルハイビジョン画質に
NECエレクトロニクスが、ありとあらゆる動画を高画質にする「超解像技術」を開発しました。
単純に画像拡大処理を行うだけでなく、画像のボケやエッジの粗さを改善するため、過去のビデオテープやDVDなどをハイビジョン液晶テレビで楽しめるようになるほか、ワンセグ放送をWVGA液晶を搭載した携帯電話などで高画質に視聴することが可能になるとのこと。
詳細は以下の通り。
応用分野 | 超解像技術のご紹介 | IPコア | セルベースIC | ASIC | 製品情報 | NECエレクトロニクス
このページによると、今回NECエレクトロニクスが開発した「超解像技術」は、2006年にGIGAZINEで紹介した複数枚の画像を組み合わせることで、携帯電話のカメラでも高画質な写真撮影を可能にする従来の「超解像技術」をさらに発展させたもので、1枚のフレーム画像から超解像処理が可能になったほか、処理に必要なメモリ容量を最小限に抑えることに成功したとのこと。
そしてこの技術を採用したハードウェアを搭載することで、従来のシステム構成を変更することなく、720×480ピクセルの動画を1920×1080ピクセルのフルハイビジョン画質で楽しむことが可能になるとのこと。なお、拡大は7倍程度まで可能。
以下が処理の流れ。
これが元ソース。
まず拡大処理をします。このままだとぼやけてしまって見づらいですね…。
超解像処理を行うとこんな感じに。
並べてみると分かりやすいかも。
実際の利用シーン。VHSビデオやDVDをフルハイビジョン液晶テレビで楽しめるように。
ワンセグ放送(320×240または320×180ピクセル)をWVGA液晶(800×480)を搭載した携帯電話で楽しめるようにも。
なお、PS3にもDVDをBlu-ray品質で楽しめるアップコンバート機能が搭載されていますが、アップコンバートできる映像ソースが限られていることを考えると、この超解像技術を搭載したハードウェアの登場が待ち遠しいですね。
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