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LinuxユーザーがMicrosoftに返金を求めた大規模デモ「Windows Refund Day」を伝えるムービーが公開中


1990年代にMicrosoftが市販のPCにWindowsをプリインストールし、そのライセンス料をPCの価格に含めていたことについて、Windowsを使わないLinuxユーザーから不満の声が挙がっていました。このライセンス料の返金をMicrosoftに求めて行われたデモ「Windows Refund Day」の当時の映像を、古いPCの情報を扱うYouTubeチャンネル・Michael MJDが解説付きで公開しています。

Windows Refund Day - When Linux Users Demanded Their Money Back - YouTube


「Windows Refund Day」は、1999年2月15日に一部のユーザーがMicrosoft本社前でWindowsのライセンス料の返金を求める大規模なデモのこと。デモに至るまでの詳しい経緯は以下の記事にまとめられています。

オープンソースOSのユーザーがMicrosoftに返金を求めた「Windows返金運動」とは? - GIGAZINE


1999年当時、PCのほとんどにはWindows 98がプリインストールされていました。PCの価格にはWindowsのライセンス料も含まれているため、LinuxなどWindows以外のOSを使いたいユーザーは、使いもしないWindowsのライセンス料を支払うという状態でした。Windowsの使用許諾書には「PCメーカーに連絡すれば返金可能」とあったものの、実際にPCメーカーがその返金に応じるケースはほとんどありませんでした。

そこで、1999年に「Silicon Valley Linux User Group」というLinuxユーザーグループが中心となって、Microsoft本社に向かってデモ行進を行いました。


Microsoft本社に向かって列を作るデモの参加者たち


掲げられるWindows 98のマニュアル


参加者が着ているTシャツの背中には、Linuxのマスコットであるペンギンのタックスがプリントされています。


掲げられたプラカード


デモの参加者は150名以上で、デモの様子はアメリカ全国に報道されました。


Microsoftの広報担当者は報道陣に対して「このデモは、一部のLinuxファンがLinuxへの関心を高めるためのPR活動だと思います」とコメントし、返金はPCメーカーが行うべきという姿勢を見せました。


Microsoftは同様の主張を盛り込んだ公式声明をデモの参加者に向けて発表しています。

Dear Valued Customer
http://www.loyalty.org/~schoen/dear-valued-customer.html


このMicrosoftの態度に業を煮やしたSilicon Valley Linux User Groupのメンバーが、Microsoftの本社に乗り込もうとするところ。しかし、本社オフィスがある9階にエレベーターが止まらないように設定されていたため、結局メンバーがMicrosoftに乗り込むことはできなかったそうです。


なお、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsでは、ムービー内で参加者が掲げていたタックスの大きなぬいぐるみは自分のものだったという証言も投稿されていました。

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in ソフトウェア,   動画, Posted by log1i_yk

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