ビットコインを利用して4400億円以上をマネーロンダリングした疑いでロシア人の男を逮捕、大手取引所「BTC-e」のダウンとも関連か
by Jon Russell
世界最大級のビットコイン(Bitcoin)取引所であり、歴史もある「BTC-e」が「予定外のメンテナンス」として2017年7月25日夜にシャットダウンしたままになっているのですが、その関係者であると目されるロシア人の男が、マネーロンダリングの容疑で逮捕されたことが報じられています。
BTC-e Connected to Bitcoin Money Laundering Arrest in Greece - CoinDesk
https://www.coindesk.com/btc-e-connected-bitcoin-money-laundering-arrest-greece/
Greece arrests Russian suspected of running $4 billion bitcoin laundering ring
http://www.reuters.com/article/us-greece-russia-arrest-idUSKBN1AB1OP
7月26日にギリシャで逮捕されたのはアレクサンダー・ビニック容疑者(38)。カリフォルニア州が2017年1月に逮捕状を発行していました。
警察の発表によると、ビニック容疑者はBTC-eが設立された2011年以来、少なくとも40億ドル(約4440億円)のマネーロンダリングに関わった疑いがあります。匿名のBTC-e関係者は、ビニック容疑者がBTC-eのキーパーソンであることを認めており、2017年7月25日夜からBTC-eが「技術的問題」でシャットダウンしていることとも関連があるとみられています。
В связи с техническими работами в дата центре btc-e может быть временно недоступен #btce
— BTC-E (@btcecom) 2017年7月25日
Unplanned maintenance in data center, possible problems with access to btc-e #btce
— BTC-E (@btcecom) 2017年7月25日
ビットコインに関する情報を扱うWizSecは、2014年に発生したビットコイン取引所「Mt.Gox」から行方不明になったビットコインについても、ビニック容疑者らが関与していると指摘しています。
WizSec: Breaking open the MtGox case, part 1
http://blog.wizsec.jp/2017/07/breaking-open-mtgox-1.html
WizSecが盗み出されたビットコインの流れを図示しています。流れは左から右へ向かっており、左で青いラベルのついている部分がMt.Gox、右でオレンジ色のラベルの部分がBTC-eです。
wizsec.jp/images/theft_flow.svg
http://wizsec.jp/images/theft_flow.svg
ビットコインの特徴は、その移動(決済)記録を積み重ねたブロックチェーンという仕組みにあり、ビニック容疑者の場合はBTC-eとの繋がり、そしてMt.Goxの一件との繋がりも芋づる式に発覚したというわけです。
なお、取引所であるBTC-e自体がMt.Goxの件やマネーロンダリングに関与していたのかどうかは、現時点では不明です。
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