ネットサービス

音楽共有サービス「SoundCloud」が終了の危機、今回はもう猶予なし


創業から10年を迎えた音楽共有サービス「SoundCloud」が独立したまま事業を存続できるかどうかの岐路に立たされていることがわかりました。ここ1年で収益は2倍以上に成長しているのですが、利益があまり出ていないようです。

SoundCloud » A note from Alex Ljung
https://blog.soundcloud.com/2017/07/06/note-alex-ljung/


「SoundCloud」はアレクサンダー・リュング氏が2007年に生みだした、誰でも手軽に音楽を共有できるサービスです。若くして革新的なサービスを生み出したリュング氏は、MIT Technology Reviewによる世界的影響力を持つ35歳未満のイノベーター35人に選ばれています。

世界的影響力を持つ35歳未満のイノベーター35選 - GIGAZINE


「音楽版YouTube」とも表現されることがある優秀なサービスで、一般ユーザーだけではなく、ユニバーサルミュージックグループのレーベルである「リパブリック・レコード」やプロのアーティストもアカウントを持ち楽曲を公開しています。

広告表示を開始した2014年にはTwitterによる買収話が持ち上がりました。

Twitterが音楽クラウドサービス「SoundCloud」を買収か? - GIGAZINE


また、定額サービス「SoundCloud Go」を開始した2016年には音楽ストリーミングサービスであるSpotifyによる買収、2017年に入ってからはGoogleによる買収と、何度も噂は流れましたが、いずれも実現しませんでした。

Google mulling SoundCloud buyout, say whispers - as Sony and Universal's stakes are revealed - Music Business Worldwide
https://www.musicbusinessworldwide.com/google-mulling-soundcloud-buyout-say-whispers-sony-universals-stakes-revealed/

これだけ買収の話が出てくる裏には、SoundCloudが1億7500万人のユーザーを抱えながらも収益化の点で長らく苦戦しているという事情もあります。2012年から2014年の3年間で、収入は4100万ドル(約46億5000万円)でしたが、一方で損失は8600万ドル(約97億6000万円)に上っています。資金調達は順調に行い、人も増やしてきましたが、その後もサービスが成長していくのに対して収益はなかなか上がらず、今回はとうとう420人の従業員のうち40%に相当する173人の解雇に踏み切ることとなりました。同時に、複数あったオフィスもニューヨークとベルリンの2カ所に集約されました。


TechCrunchによると、大規模な人員整理も「時間稼ぎ」にしかならず、事業継続のために残された時間は50日だとのことです。

SoundCloudが深刻な危機に――ユーザー生成音楽のストリーミング事業に残された時間は50日 | TechCrunch Japan
http://jp.techcrunch.com/2017/07/13/20170712soundshroud/

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Spotifyの有料登録者数が5000万人を突破、Apple Musicに大きな差をつける - GIGAZINE

音楽ストリーミング「Spotify」はどうやって音楽業界に貢献しているのか? - GIGAZINE

Evernoteが組織再編のために世界的規模で従業員の解雇を実施 - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.