国民ほぼ全員分の個人情報が手違いで中国へ送られるハプニングが発生
By Haphazard Traveler
オンラインバンキングやSNS、ゲームなどインターネットで利用できるサービスがどんどん便利になるに連れて、ハッキングといった犯罪行為により個人情報が漏洩してしまったという事件が時折メディアを騒がせます。しかし、デンマークで起きた国民約520万人分の個人情報が流出した可能性のある問題は、日本の常識ではなかなか考えられないミスが原因でした。
Five million Danish ID numbers sent to Chinese firm - The Local
http://www.thelocal.dk/20160720/five-million-danish-id-numbers-sent-to-chinese-firm-by-mistake
デンマークのデータ保護局のThe Danish Data Protection Agencyが発表した内容によれば、デンマーク国民528万2616人分の社会保障番号および健康データが記録されていた2枚のCDが、送付予定だったデンマークの統計局ではなく、手違いで数百メートル離れた中国のビザ申請局に送られていたとのこと。CDを送付したのは、デンマーク保健省傘下のDanish State Serum Instituteという研究所で、CDに含まれていた社会保障番号および健康データは2010年から2012年の間にデンマークに住んでいた人のデータになります。
By Ted Eytan
送付されたデータにはガンや糖尿病、精神疾患などに関する診断結果や、社会保障番号が含まれていますが、名前や住所は含まれていなかったそうです。デンマークの人口は2013年時点で560万であり、ほとんどの国民の個人情報が中国のビザ申請局に誤送付されたということになります。
問題はCDを受け取った中国のビザ申請局の報告で発覚。中国のビザ申請局によれば、勘違いした職員が封筒を開けてしまったとのこと。2枚のCDは重要な個人情報が入っているにもかかわらず暗号化されていなかったため、送付元のDanish State Serum Instituteが非難の対象となりました。
By reynermedia
個人情報が誤送付されたのは2015年のことで、問題の公表までになぜこんなにも時間がかかったのか疑問視されますが、そもそも重要なデータであるにも関わらず暗号化されていなかったことや、誤送付が起きてしまったことなど、常識ではなかなか考えられないミスが重なって起こってしまったようです。
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