太陽系に本物の第9惑星「惑星X」が存在する可能性が急浮上


2006年に新たに定められた惑星基準を満たさないとして、当時太陽系第9惑星とされていた「冥王星」は準惑星に分類されることとなり、それ以来、太陽系には惑星が8つしか存在しないものと考えられてきました。しかし、2016年1月20日にカリフォルニア工科大学の研究チームが、太陽系の最外縁部に地球の10倍の質量を持つ未知の巨大惑星が存在することを示す研究結果を発表しました。

Caltech Researchers Find Evidence of a Real Ninth Planet | Caltech
http://www.caltech.edu/news/caltech-researchers-find-evidence-real-ninth-planet-49523

EVIDENCE FOR A DISTANT GIANT PLANET IN THE SOLAR SYSTEM - IOPscience
http://iopscience.iop.org/article/10.3847/0004-6256/151/2/22

Astronomers say a Neptune-sized planet lurks beyond Pluto | Science | AAAS
http://www.sciencemag.org/news/2016/01/feature-astronomers-say-neptune-sized-planet-lurks-unseen-solar-system

カリフォルニア工科大学の研究チームが発見した太陽系第9惑星は「Planet Nine(プラネット・ナイン)」と呼ばれています。質量は地球の10倍、太陽までの平均距離は海王星(太陽まで約45億km)の約20倍となっており、これまで発見されてきた惑星よりも広い範囲を公転している惑星です。


そんなプラネット・ナインがどんな惑星なのかは、以下のムービーをみるとよく分かります。

A new 9th planet for the solar system? - YouTube


数千年前、太古の天文学者は空に6つの惑星が浮かんでいることに気付きました。その惑星というのは、水星・金星・地球・火星・木星・土星の6つです。


それから月日が流れ、天体望遠鏡が発明されたあとの1781年にウィリアム・ハーシェルが天王星を発見します。天王星はそれ以前にも観測されていましたが、それまでは惑星以外の天体と考えられており、ウィリアム・ハーシェルも初めは彗星と考えて軌道を計算していたそうです。しかし、軌道の計算を進める中で天王星が想像以上に巨大な物体であり、彗星ではなく惑星であることが明らかになったというわけ。


そして、天王星の摂動から太陽系第8惑星である海王星の存在が推測されるようになります。フランスでルヴェリエが軌道予測を算出し、それを受けたガレが1846年9月23日に海王星を発見しました。


その海王星よりも太陽から遠い場所に存在すると考えられてきたのが「惑星X」。


その惑星Xが太陽系の外縁部に存在するという強力な証拠を発見した、とアメリカのカリフォルニア工科大学の研究チームが明かしました。この惑星Xをカリフォルニア工科大学の研究チームは「プラネット・ナイン」と呼んでおり、サイズは海王星と同じくらいの大きさで、地球の約10倍の質量を持つとのこと。プラネットナインの大気は水素とヘリウムが多く含まれている模様。


以下の画像の中心にある黄色の点が太陽で、その周りをくるくる回っているのが水星・金星・地球・火星・木星の5つの惑星。線で描かれた丸はそれぞれの惑星の公転軌道を示しています。


さらにズームアウトしていくと、太陽と5つの惑星がとても小さくなってしまった代わりに、土星・天王星・海王星の公転軌道が見られるようになります。これまで太陽から最も遠く離れた場所に存在する惑星と考えられていた海王星の公転軌道は他のものと比べるとかなり大きめ。


そしてその海王星よりもはるかに大きな軌道をとる6つの天体が存在します。


6つの天体の軌道は以下の通り細長い楕円形でした。


カリフォルニア工科大学の研究チームはこの6つの天体を観測し、これらが太陽に接近する独特の軌道をとることに気付きます。この軌道はこれまで発見されてきた8つの惑星以外の9番目の惑星の影響を受けているからではないか、ということでプラネット・ナインの存在が推測されることとなった模様。


このプラネット・ナインは太陽の周りを驚くほどゆっくりと周回しており、以下の通り楕円軌道を巡っていると推測されています。プラネット・ナインが太陽の公転軌道を完全に1周するのにかかる時間は1万年から2万年と推測されているのですが……


海王星の公転周期はたったの165年。これまで発見されてきた惑星の公転周期と比較すると、プラネット・ナインがいかに桁違いの軌道をとっているかがよく分かります。


太陽系の各惑星(青線)とプラネット・ナイン(赤線)の公転軌道がどれくらい異なるのかは以下の画像が分かりやすいです。


現在のところプラネット・ナインを直接観測することには成功していませんが、実際に観測するためにすばる望遠鏡を使った観測が行われており、今後5年以内に発見できると見込まれています。


以下のムービーでは、研究チームが観測した楕円形の軌道をとる6つの天体と、プラネット・ナインの公転軌道をじっくり見られます。

Planet Nine Animation - YouTube

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in サイエンス,   動画, Posted by logu_ii