メテオ・コメット・アステロイドなど宇宙を漂う「石」にはどんな種類があってどこからやってくるのか?
グリニッジ天文台が宇宙を漂うメテオ・メテオライト・コメット・アステロイドなどの「石」にはどのような種類が存在し、そしてどこからやってくるのか、という素朴な疑問に答えるムービー「Space Rocks」を公開しています。
Space Rocks
地球のある太陽系は非常に広大で、さまざまな天体が存在します。
そして、火星と木星の間には「アステロイドベルト」と呼ばれる小惑星の軌道が集中している領域があります。
ここには、惑星になれなかった小さな石や金属の塊が、木星の強力な重力によりとどめられています。
このアステロイドベルトに存在するのはアステロイド(小惑星)。なお、このアステロイドベルトという領域は非常に狭いので……
小惑星同士がぶつかり、軌道が大きく変わってしまうことも多々あります。この軌道が変わってしまった小惑星が太陽系のあちこちを飛び回るわけです。
アステロイドベルトだけでなく、宇宙には多くの小惑星が存在するのですが、これらにはさまざまな呼び方があります。
巨大な石は小惑星と呼ばれ……
小さなものはメテオロイド(流星体)と呼ばれます。
さらに、地球の大気圏に突入してきたものを……
メテオ(隕石)と呼びます。
隕石の中には大気圏で燃え尽きてしまうものとそうではないものがありますが……
地球に落下しても燃え尽きずに原型を保っているものを、メテオライト(隕石)と呼びます。
このメテオライトは高密度の鉄分を含むことが多く……
色が黒くて磁気を帯びています。
そんなメテオライトは、太陽系と同じくらい古いものなので、人間が触れられる物の中で最古の物とも呼べるかもしれません。
話は変わり、今度はコメット(彗星)について。巨大なガス惑星である木星のそばにはスノーライン(凍結線)があり……
ここには氷を含んだ物質が大量に存在します。
また、土星・天王星・海王星の3つも巨大なガス惑星で、この周りには氷を含んだ大小の物体が存在するアイスリング「カイパーベルト」があります。
このカイパーベルトの中に冥王星が存在します。
この太古の昔に出来上がった氷を大量に含むカイパーベルトよりもさらに巨大な天体群が「オールトの雲」。ここの天体群の主成分も氷であると考えられており、つまり、宇宙には氷がさまざまな場所に存在するわけです。
そしてこれらの氷を含む物質がぶつかり合って軌道を変えるとコメット(彗星)になります。
この彗星は太陽に向かって飛んでいき……
時々他の天体にぶつかりながら……
一時的な大気である「コマ」や、コマの物質が流出した尾を生じさせます。
そのまま太陽に落ちてしまえば消えてなくなるのですが……
太陽には落ちずに飛んできた方向を戻っていくものも存在するそうです。
この彗星の様子は、地球からも見ることができます。
また、彗星が太陽の近くでボロボロと崩れた時……
これらの破片が地球の大気圏に突入することもあります。
なお、彗星は大気圏で燃え尽きて隕石に変化することも。
地球には彗星とアステロイドが降り注ぐ可能性があるわけですが、初期の地球には何千もの彗星&アステロイドが降り注いだそうです。
これによって地球に水が生まれた、というわけ。
つまり、この彗星こそが地球の生命を育むための重要な役割を果たしたというわけです。
なお、史上初の「彗星に着陸した探査機」として知られるロゼッタは、太陽系の起源を解明するために探査を続けています。
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