地球上に生命体が存在しない場所はあるのか?

By Royce Bair
灼熱の大地や極寒の山々など、人間が生活をすることができない場所にも何かしらの生物が住んでいるものです。しかし、あらゆる生命体が生息することが許されない過酷な環境が地球上に残されているとすれば一体どこなのでしょうか?
BBC - Future - The last place on Earth… without life
http://www.bbc.com/future/story/20140303-last-place-on-earth-without-life
◆砂漠

チリのアタカマ砂漠は50年間雨が降らない状態が続いています。このような過酷な条件で生きながらえる生命体はないとも思えますが、endolithと呼ばれる微生物が生息しています。endolithは、ひび割れた地面や岩の小さな穴の中にあるわずかな水分を頼りに生きています。
◆南極大陸

人類が未開発の最後の大陸・南極にあるドンファン池は地球上で最も塩分濃度の高い湖として知られており、その塩分濃度は40%と驚異的な数値をもっています。塩分濃度が高いため氷点下50℃でも凍らないドンファン池は、活発な生命活動をする生物は発見されていませんが、微生物の活動した跡は発見されているとのこと。テネシー大学の微生物学者のジル・ミクキ博士は、「これまでも地球は複数回、氷河に覆われたことを考えれば、人間が住むことのできない氷に覆われた湖さえも、ある種の微生物にとっては究極的な環境とは言えないようです」と述べています。
◆深海の熱水

深海には熱水噴出孔という割れ目から地熱で熱せられた300℃以上の高温の熱水が噴出する場所があり「ブラックスモーカー」と呼ばれています。ブラックスモーカーには有毒な硫化物が大量に含まれるため、ほとんどの生き物にとっては過酷な環境と言えます。
しかし、ブラックスモーカーにもチューブワーム・エビ・二枚貝などの生物が生息しており、エサとなる微生物などを含めて複雑な生態系が作られています。

◆高放射能環境

チェルノブイリの原発事故現場付近の立ち入り禁止区域であっても野生動物が生息していることが分かっています。また、宇宙空間の放射線を浴び続ける環境でも生きていられる微生物が発見されていることから、人間にとって危険な放射能で汚染された環境でも生きられる生命体がいても不思議ではありません。
一見過酷な環境でも何らかの生命体が生息するものであり、地球上で生命体が存在しない場所として残されているのは、超高温・高圧力かつ無菌状態に保たれるなどの極端な環境を作り出す実験室だけなのかもしれません。
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in サイエンス, 生き物, Posted by darkhorse_log
You can read the machine translated English article Is there a place where there is no life ….