自分が住んでいる都市の生活費が安いか高いかを世界中の都市と比較できる「Cost of Living」
都市名を入力するだけで世界中のあらゆる都市における生活費の違いについて詳しく調べられるサービスが「Cost of Living」です。Cost of Livingを使って、東京とニューヨーク・ロンドン・パリ・コペンハーゲン・マウンテンビュー・北京などの生活費の違いについて、実際に調べまくってみました。
Cost of Living
http://www.expatistan.com/cost-of-living
上記URLを開くと2つの入力ボックスが表示されます。デフォルトでは、下のボックスに「Tokyo」とすでに入力済。
上のボックスに「New York City」と入力して「Go」をクリックすると……
ニューヨークの生活費が東京と比べてどれくらい違うか、6つの項目と合計による増減率が表示されました。6つの項目は上から「食費」「居住費」「衣服費」「交通費」「身の回りの世話にかかる費用」「娯楽費」となっており、ニューヨークは食費・居住費・交通費・娯楽費が東京よりも高いという結果。また、各項目も左側にあるアイコンをクリックすると……
項目別増減率の詳細を表示してくれます。食費は上から「ビジネスエリアにおける1食」「ファストフード店のビッグマックセットと同様のセット」「鶏の骨なし胸肉500g」「牛乳1L」「Lサイズのタマゴ12個」「トマト1kg」「チーズ500g」「リンゴ1kg」「ジャガイモ2kg」「国産ビール500ml」「ワイン1本」「コカ・コーラ2L」「1日の2人分のパン」です。違いが顕著なのがビジネスエリアにおける1食で、ニューヨークの1766円に対して、東京は864円。しかしながら、ジャガイモ2kgではニューヨークが436円で、東京が731円となっています。
こちらは「居住費」の詳細。上から順番に「高級住宅街における85平方メートルの家具付き物件の家賃」「85平方メートルの物件に2人で住んだ場合の水道光熱費」「8MBのインターネット回線」「40インチの薄型テレビ」「有名メーカーの電子レンジ」「洗濯用洗剤」「ハウスクリーニング1時間」となっています。薄型テレビや電子レンジなどの電化製品は東京のほうがニューヨークより高くなっていますが、洗濯用洗剤は東京が504円であるのに対して、ニューヨークが1115円。
衣服費は以下の通り。項目は上から「Levis 501と同等のジーンズ1着」「ZaraやH&Mといったブランドのサマードレス」「NikeやAdidasなどのスニーカー」「革靴」です。各項目に圧倒的な差は確認できないものの、スニーカーや革靴といった靴はニューヨークのほうが東京より高め。
交通費の比較項目は「フォルクスワーゲン・ゴルフ2.0TDIと同等の新車」「ガソリン1L」「公共交通機関1カ月分の定期」「タクシーで8km区間の平日料金」となっています。ニューヨークと東京では、公共交通機関1カ月分の定期のみニューヨークのほうが東京よりも高くなっています。
「身の回りの世話にかかる費用」に含まれている項目は「風邪薬6日分」「タンポン32本入り1箱」「制汗剤1本」「シャンプー1個」「トイレットペーパー4個」「歯磨き粉1本」「男性向けヘアカット」です。ニューヨークにおける歯磨き粉の値段は、東京よりも高くなっています。
最後の項目である娯楽費の項目は「居酒屋での飲食費2人分」「映画館の料金2人分」「ミュージカルなどを行う劇場のチケット2人分」「イタリアンレストランのワイン・デザート付きの食事2人分」「クラブでのカクテル1杯」「カプチーノ1杯」「居酒屋のビール1杯」「iPod nano 16GB」「携帯電話の1分間の通話料金」「ビジネスエリアにおけるスポーツジム1カ月会員」「マールボロ1箱」となっています。圧倒的な違いが出たのは、マールボロ1箱の料金で、東京が444円であるのに対して、ニューヨークは1260円となっています。
次にロンドンと東京を比較してみると、「身の回りの世話にかかる費用」以外の全ての項目において、ロンドンの方が高くなっています。特に違いが顕著なのは「交通費」で、ロンドンは東京の約2倍。
「交通費」の詳細を確認すると、公共交通機関1カ月分の定期の値段が東京は9749円であるのに対して、ロンドンは2倍以上の2万1720円。自動車やガソリンの値段もロンドンのほうが東京よりも割高です。
しかしながら、「身の回りの世話にかかる費用」はほぼすべての項目において東京の方がロンドンより高いという結果に。
多くのIT関連企業が集まるシリコンバレーの代表格でGoogleの本社もあるアメリカのマウンテンビュー。全体を通してマウンテンビューと東京の間には、そこまで大きな差は見られないものの、「身の回りの世話にかかる費用」はマウンテンビューのほうが東京より30%安めです。
パリと東京における生活費の違いは以下の通り。「身の回りの世話にかかる費用」以外、パリの方が東京より高くなっています。
ドイツの首都ベルリンと東京の生活費の違いをみてみると、「居住費」「身の回りの世話にかかる費用」「娯楽費」において、ベルリンの方が東京よりもかなり安くなっていて、居住費だけに注視すると、ベルリンは東京よりも46%低価格。
雑誌MONOCLEが毎年公開している「世界で最も住みやすい都市」で見事2013年・2014年の第1位に選ばれたコペンハーゲンと東京の生活費の違いは以下の通り。ほぼ全ての項目においてコペンハーゲンのほうが高くなっています。
モスクワと東京では、衣服費においてモスクワの方が東京よりも高いですが、食費・交通費・身の回りの世話にかかる費用ではモスクワの方が東京より30%から40%安めです。
衣服費の詳細を確認すると、モスクワのジーンズや靴製品の値段が東京よりもかなり高めであることが分かります。
税金の高い国として名高いノルウェーのオスロと東京を比較すると、全ての項目においてオスロのほうが東京より上。食費に至っては、オスロのほうが東京より87%も高めです。
オスロと東京における食費の詳細をみてみると、「ビジネスエリアにおける1食」は、東京が864円に対して、オスロがなんと3738円。また、オスロではファストフードのセットの値段が1629円、Lサイズのタマゴ12個分の値段が603円など、日本では想像もつかない値段になっています。
北京と東京における生活費の違いは以下の通り。衣服費以外、北京のほうが東京よりも安いという結果になっています。
台北も北京と同様に、衣服費以外の項目で東京より低価格。
最後に、大阪と東京における生活費の違いを調べてみました。大きな違いがでたのは居住費で、大阪の方が東京よりも41%安くなっています。また、食費に関しては、若干ではあるものの、東京のほうが大阪より安いという結果になりました。
世界の都市における生活費の違いを調べられるCost of Livingは、年ごとの物価の目安が大体わかるようになっているので、引っ越しするといったときにも使えそうです。
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