ADHDは作られた病であることを「ADHDの父」が死ぬ前に認める
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多動性、不注意、衝動性などの症状を特徴とする発達障害の注意欠陥・多動性障害(ADHD)は治療薬にメチルフェニデートという薬を必要とするとされていますが、「ADHDの父」と呼ばれるレオン・アイゼンバーグ氏は亡くなる7カ月前のインタビューで「ADHDは作られた病気の典型的な例である」とドイツのDer Spiegel誌に対してコメントしました。アイゼンバーグ氏は2009年10月に亡くなっており、インタビューはその前に実施されました。
DER SPIEGEL 6/2012 - Schwermut ohne Scham
http://www.spiegel.de/spiegel/print/d-83865282.html
当初「幼少期の運動過剰反応」と呼ばれており、後に「ADHD」と名付けられた注意欠陥・多動性障害は1968年から40年以上にわたって他の精神疾患と並んで精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-IV-TR)に名を連ねています。
障害の定義付けに伴いADHDの治療薬の売上も増加し、1993年に34kgだったものが2011年には1760kgになり、18年間で約50倍に跳ね上がっています。薬の投与が広まった結果、アメリカでは10歳の男の子10人のうち1人がすでにADHDの治療薬を飲んでいます。アイゼンバーグ氏によれば、実際に精神障害の症状を持つ子どもは存在するものの、製薬会社の力と過剰な診断によってADHD患者の数が急増しているとのこと。
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「ADHDの父」であるレオン・アイゼンバーグ氏の作り出したADHDは過剰な診断と相まって薬の売上を増加させました。そして結果的に2006年から2009年までの精神障害の診断と統計の手引き(DSM)Vや疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)XIIにも貢献。子どもおよび思春期の精神医学研究に対する賞も受賞し、彼は40年以上もの間、薬理学での試みや研究、教育そして自閉症や社会医学のリーダーでした。
一方で、アメリカの心理学者リサ・コスグローブさんらが調査したところ、DSMの委員会のメンバー170人のうち95人、つまり約56%は製薬会社と金融的な関係があることが発見されました。気分障害と統合失調症およびその他精神異常については100%のメンバーが製薬会社とつながっていたとのこと。精神病の治療としてまず薬が投与されるタイプの病気に関しては、特にこのつながりが強かったそうです。
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また、カリフォルニア大学のアーウィン・サヴォドニック教授は「精神医学の用語はまさしく製薬会社によって定義されているのです」と語っており、その一例として、マサチューセッツ総合病院の小児精神薬理学科やハーバード・メディカル・スクールの准教授は2000年から2007年までの間に製薬会社から100万ドル(約1億円)以上を受け取っていたことが発覚しています。
Wikipediaによると、DSM-IVのアレン・フランセス編纂委員長も、DSM-IV発表以降、米国で注意欠陥障害が3倍に増加したことについて、「注意欠陥障害は過小評価されていると小児科医、小児精神科医、保護者、教師たちに思い込ませた製薬会社の力と、それまでは正常と考えられていた多くの子どもが注意欠陥障害と診断されたことによるものです」と指摘。「米国では、一般的な個性であって病気と見なすべきではない子どもたちが、やたらに過剰診断され、過剰な薬物治療を受けているのです」と述べています。医者や教育者、心理学者の果たすべき役割は子どもたちを薬漬けにすることではなく製薬市場から自由にすることであり、もう一度「教育とは何か」「心理学とは何か」ということに立ち返る必要がありそうです。
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