スマートフォンから体内の小型チップ経由で血液データをチェックできる技術が登場
心臓病や糖尿病などの重病患者は、自分の健康状態を定期的に知っておく必要があります。これまでは健康状態を知るためには病院の検査室に行って採血をし、診断結果が出るのを待たなければいけませんでしたが、皮膚の下にチップを埋め込むことで血液の状態をタブレットやスマートフォンで確認できるようにするという技術が、スイスのPolytechnique Federale de Lausanne(EPFL)の科学者によって開発されました。
Tiny Implant Could Be a Lab on a Chip | EPFL | LiveScience
http://www.livescience.com/28150-implant-lab-on-a-chip.html
Under the skin, a tiny laboratory - YouTube
チップは14mm×20mmという非常に小さなもので、簡単に体内に埋め込むことができます。
チップには異なる酵素で覆われた複数のセンサーが内蔵されていて、血中の調合薬やコレステロール、タンパク質、血糖量などに反応します。
チップの動力はクレジットカードほどの大きさの皮膚用パッチ剤から供給されます。
体内のチップからBluetoothでスマートフォンにデータが送信され、自分自身で血中のデータを確認することができたり……
主治医がリアルタイムで患者の血中データを知ることができます。
データを簡単に把握できることにより「年齢や体重を基にしたデータや毎週の血液検査ではなく患者のそれぞれの耐性に基づいた連続監視が出来る」と研究リーダーのGiovanni de Micheliさんは言っています。
このチップは、心臓発作の数時間前に放出されるタンパク質トロポニンを心臓病リスクの高い患者から発見することができました。このタンパク質の増加を患者と医者に警告することで、治療を早く始められるようになることが今後期待されています。
また糖尿病患者も、血糖値をこの技術により簡単に測定できるようになるようです。
この技術が従来の血液検査と同様の精度があると知った研究者たちは、4年以内にこの技術が普及することを期待しているとのこと。体内にチップを埋め込むことによるリスクはどういったものなのかという不安はありますが、これがあれば助かるという人は多いはずなのでぜひ普及して欲しいものです。
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