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Spotifyのコンテンツを無断で収集していた海賊版図書館「Anna’s Archive」に3億2220万ドル(約510億円)の賠償金支払いを命じる判決


「人類史上最大のシャドウライブラリ」を自称するAnna's Archiveは、著作権で保護されているものも数多く含む世界中の文献や書籍を収集・公開しているほか、2025年12月にSpotifyから2億5600万曲のメタデータと8600万曲の音楽ファイルをスクレイピングしたことを発表していたり、2026年2月には楽曲そのもののデータの公開も開始していたりと、Spotifyのコンテンツを無断で収集・公開しています。これに対しSpotifyと大手レコード会社3社が著作権侵害訴訟を提訴した結果、3億2220万ドル(約510億円)の賠償命令を勝ち取りました。

Spotify and Major Labels Win $322M in Music Piracy Lawsuit
https://www.billboard.com/pro/spotify-major-labels-win-music-piracy-lawsuit/


Anna's Archive Loses $322 Million Spotify Piracy Case Without a Fight * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/annas-archive-loses-322-million-spotify-piracy-case-without-a-fight/

Anna's Archiveは2025年12月にSpotifyから2億5600万曲のメタデータと8600万曲の音楽ファイルをスクレイピングし、再生回数の約99.6%に相当する音楽ファイルをアーカイブしたと主張してメタデータの公開を開始しました。Anna's Archiveは「私たちは人類の知識と文化を保存するためにメディアの種類を区別しません。保存を主目的としたアーカイブの構築は私たちの使命だと考えました。今回のSpotifyのスクレイピングは音楽の保存アーカイブを構築するためのささやかな取り組みです」などと説明しています。

Spotifyから2億5600万曲分のデータが抜き取られ海賊版サイト「Anna's Archive」でメタデータが全公開されてしまう、約300TBに及ぶ音楽ファイルも公開予定 - GIGAZINE


2025年12月にAnna's ArchiveがSpotifyからスクレイピングしたメタデータを公開した数日後、Spotifyはユニバーサル、ワーナー、ソニーといった大手企業と共に訴訟を起こしました。訴訟を受けてAnna's Archiveは削除措置をし、ドメイン登録業者やレジストリを対象とした仮差止命令により一部のドメインが停止されました。しかし、Anna's Archiveはドメインを変更して継続して運営しています。

さらにメタデータ公開から約2カ月後、音楽ファイルも公開され始めたことが確認されています。Anna's Archiveの公式ブログやライブラリページには音楽ファイルの情報は記されていませんが、サイト上に存在する「torrents.json」の中に音楽ファイルのダウンロードリンクが追加されており、各リンクからは2026年2月15日時点で合計280万件以上の音楽ファイルがダウンロード可能となっていました。

海賊版サイトのAnna's ArchiveがSpotifyから抜き出した音楽ファイルをひっそりと公開開始 - GIGAZINE


音楽ファイルの掲載について、Anna's Archiveは「誤っていくつかのファイルのトレントを公開してしまった」と説明しました。またAnna's ArchiveはRedditで「新しいドメインへようこそ!継続的な攻撃のため、再び資金調達を行います。誤っていくつかのファイルのトレントを公開してしまったため、Spotify向けファイルのリリースは一時的に停止しています。音楽業界の弁護士による追加のトラブルを考えると、体制を立て直すまでは見合わないと判断しました。これまで支えてくれた皆さん、本当にありがとうございます!」とコメントしています。


Spotifyから違法に取得した楽曲を配信することを禁止する即時差止命令を無視して音楽ファイルへアクセス可能なトレントファイルを公開したことから、Spotifyと音楽レーベルは2026年3月に3億2200万ドルの支払いを求める訴訟を改めて提起しました。損害賠償請求額の割合は、Spotifyが12万件の音楽ファイルに対して3億ドル(約470億円)、ワーナーが48件の作品について720万ドル(約11億円)、ソニーとユニバーサルが50件の作品について750万ドル(約23億円)ずつとなっており、「著作権侵害の被害規模に比べて極めて控えめな額」と原告らは述べています。

連邦判事は2026年4月14日に判決を下し、Anna's Archiveに対しSpotifyへ3億ドル、音楽レーベルに合計2200万ドル(約30億円)と原告の請求通りの損害賠償を命じました。


合計3億2220万ドル(約510億円)の損害賠償額は巨額ですが、Anna's Archiveの運営者の身元は不明であり、裁判にも出廷しなかったため、賠償判決を執行するのは難しいと考えられます。加えて、ISPに対しAnna's Archiveを永久に停止するよう命じる恒久的差止命令も下されていますが、Anna's Archiveは過去にもドメイン名が閉鎖されるたびに新しいドメイン名で運営を再開しています。

連邦判事はサイトおよび運営者の有効な連絡先情報を含むコンプライアンス報告書を10営業日以内に提出するようAnna's Archiveへ命じています。この提出が認められない場合、Anna's Archiveは法廷侮辱罪に問われる可能性があります。

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in ネットサービス, Posted by log1e_dh

You can read the machine translated English article A court has ordered Anna's Archive, ….