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ロシア内相を騙ったアカウントが「シリアのアサド大統領が死亡」とツイート、石油市場に影響も


一般人のツイートでもセンセーショナルであればあっという間に広がるもので、有名人のツイートならなおさらのこと。日本時間6日深夜から7日未明にかけて、ロシアのウラジーミル・コロコルツェフ内相が「ダマスカスからの情報によると、シリアのアサド大統領が死亡したらしい」という情報をツイート、石油市場が高騰するという一幕がありました。

UPDATE 1-Twitter user sends hoax message on Assad's health | Reuters



Oil Spikes After Reports Circulate That Syrian President Bashaar al-Assad Died | Benzinga



Russia minister denies sending 'Assad is dead' hoax tweet - Yahoo! News



問題のTwitterアカウントはコレ、「V.Kolokoltsev」と内務大臣の名前がそのまま使われています。履歴に残っている最も古いものは6月17日、エジプト・インディペンデンス紙によるツイートを公式RTしたもので、ツイートとしては8月3日に「ロシア連邦内務大臣の公式ツイッターアカウントへようこそ」という内容のものが最古と、ごく最近アクティブになったアカウントです。※アカウントは削除されたようです。

V. Kolokoltsev (MiniInterRussia)さんはTwitterを使っています
https://twitter.com/MiniInterRussia


このアカウントは8月6日に「注目!ダマスカスのロシア大使からシリア・アラブ共和国のバッシャール・アル=アサド大統領が殺害されたか負傷したという報告あり」とツイート。

さらに続けて、「ダマスカスのロシア外交官からの未確認情報によると、アサドが本日殺害されたとのこと」とツイート。

そして3度目には「ロシア政府は以下の情報を確認:シリア大統領バッシャール・アル=アサドは本日Latakyjaにおいて妻、および2人の同行者とともに殺害された」とツイートしました。

一連のツイートを目にしたTwitterユーザの多くは、ロシア内相の公式アカウントなのにロシア語ではなく英語ツイートのみであること、本人であることを示す「承認済み」印がないこと、そもそもこれらの一連のツイート以外がほとんどないことなどから、おそらくニセモノであろうと判断しました。しかし、石油市場は一時的に跳ね上がる場面を見せました。

ダマスカスのロシア大使館報道官によると、アサド大統領の安否に関する情報について「大使はその種の発言は一切していない」とコメント。ロシア政府と内務省はこのアカウントはニセモノであり、ツイートされた内容の正確性を否定しました。なお、内務省報道官によると、コロコルツェフ内相はネットユーザではあるものの、SNSなどに個人アカウントは作成していないとのこと。

この内相を騙ったアカウントには一連のツイート後、「このアカウントはイタリアのジャーナリスト、Tomasso De Benedettiが作ったニセモノです」というツイートが行われました。Tomasso De Benedetti氏はこれまでにもツイッターで偽アカウントを作って「教皇ベネディクト16世が亡くなった」「フィデル・カストロが死んだ」といった嘘ツイートを行った経歴の持ち主。「ソーシャルメディアは世界で一番証明が難しい情報源なのに、情報の早さを求めているマスコミは信じてしまう」とコメントしています。

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in ネットサービス, Posted by logc_nt

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