アメリカの影の独裁者にしてFBI初代長官を描く「J・エドガー」予告+本編映像5つ
8人の歴代大統領が恐れ、死ぬまでFBIの長官であり続け、アメリカの影の独裁者とも呼ばれた実在の人物ジョン・エドガー・フーバー(J・エドガー)の生涯を描く映画が1月28日(土)から公開されるこの「J・エドガー」です。
監督はクリント・イーストウッド、主演はレオナルド・ディカプリオとなっており、20代の若かりし頃から70代の晩年までを演じきっています。
ストーリーとしては、人生の終盤に差し掛かったJ・エドガー・フーバー長官が部下に命じて回顧録を書き取らせるところから始まります。
記憶はFBI誕生以前へとさかのぼり、彼の表の経歴(ギャングたちの派手な銀行強盗が横行していた時代に科学的なアプローチによる取り締まりで大きな功績を上げ、戦後にかけての原爆機密スパイ事件、反共思想に基づく共産主義者糾弾などを陣頭指揮)が語られるとともに、その裏側の野望・企み・葛藤・苦悩(歴代大統領をはじめとする政治家や著名人、運動家、ジャーナリスト、俳優などの情報を収集することでその影響力を蓄え、スキャンダルを利用し、過激な脅迫、盗聴など手段を選ばず任務を遂行、黒人公民権運動に尽力したキング牧師やあのアインシュタインに対しても共産主義のスパイだと決めつけ、盗聴器を仕掛け脅迫、さらにはケネディ大統領の女性癖などの情報を収集し脅迫することで自身の地位を維持し、さらにはマフィアとの癒着・JFK暗殺・マリリン・モンロー自殺の裏にFBIが暗躍していたという噂もあるほど)が次第に明らかにされていく……というもの。
まずは予告編から。上記ストーリーを理解してから見ると「コレはそのシーンか……?」というのがチラホラ垣間見えます。
J・エドガー予告編(日本語字幕付) - YouTube
「国を守る」という大義名分のもと、大統領をはじめとする要人たちの秘密を調べ上げ、その極秘ファイル(J・エドガーが亡くなった直後にニクソン大統領がすぐに探し求めて自宅・FBIを捜査した逸話があり、その存在は脅威だったとことが伺える)をもとに彼が行った「正義」とは一体何だったのか?という、かなり濃い内容となっており、以下の5つの本編映像を見ると「こいつはとんでもない映画だ」というのがよくわかります。
J・エドガー本編映像その1(日本語字幕付)(個人秘書の決定)
J・エドガー本編映像その2(日本語字幕付)(新しい体制、あるべき組織の姿)
J・エドガー本編映像その3(日本語字幕付)(大統領を脅迫するJ・エドガー)
J・エドガー本編映像その4(日本語字幕付)(まだ権限がない頃の捜査、既にこの頃から科学的手法を重視)
J・エドガー本編映像その5(日本語字幕付)(権限の拡大を議会で要請、そして……)
なお、「歴史の闇に隠れたFBIにまつわる黒い噂」は以下のようになっています。
◆その1:JFK暗殺の関与
JFK暗殺前に、副長官のクライド・トルソンが「誰かが奴を撃ち殺してくれればいのに」と発言。事件の捜査を最初に行ったのも、FBIだと言われています。
◆その2:マリリン・モンロー自殺
ケネディ大統領兄弟との不倫を隠ぺい工作するためにFBIが暗躍していたと言われており、マリリン・モンローの死亡現場では彼女の手に受話器が握られていたものの、死亡した前日と当日の通話記録がなく、調査に当たったFBIが何かしたのではないかとウワサされています。
◆その3:あの秘密結社「フリーメーソン」の会員であったという説
J・エドガーはフリーメーソンの最高階位である「第33階位」であり、同じく会員であった当時のトルーマン大統領と確執があったのでは?と言われています。
◆4:真珠湾攻撃
J・エドガーは真珠湾攻撃の情報を事前に掴んでいたのではないか?と言われており、Wikipediaにある「真珠湾攻撃陰謀説」には「フーヴァー長官とケッチャム証言」の項目があり、いろいろと書いてあります。
◆5:マフィアとの癒着
フランク・コステロやサム・ジアンカーナらに対しては強固な態度を見せなかったため、マフィアと癒着していたのではないか?とささやかれています。
◆6:盗聴依頼
ウォーターゲート事件で有名なニクソン大統領はホワイトハウスの情報漏えいを探るべく、FBIに盗聴依頼をしていたそうです。
◆7:メディア操作
メディアを掌握して大規模な自己宣伝を展開、積極的にメディアに露出し、FBIを題材にした「Gメン」を映画化、さらに「タイム」の表紙を飾ること計4回、記者にも盗聴をしかけ、弱みを握っていたと言われています。
本当かどうかは不明ですが、こういう噂が出てくるほどのことをしてきたのだ、ということが上記ムービーを見るだけでも理解できます。
『J・エドガー』
1月28日(土)丸の内ピカデリー他全国ロードショー
オフィシャルサイト:http://www.j-edgar.jp
facebookファンページ:http://www.facebook.com/jedgarjp
ワーナー・ブラザース映画配給
(C) 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
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