メモ

日本発祥のウインタースポーツ「雪合戦」を本気で楽しむための心得


雪合戦は子どもの遊びと思うなかれ、本気でやり出すと実は相当熱くなれるスポーツです。実は日本各地でも毎年大会が行われていて、日本から始まったウインタースポーツとして世界中に知られています。

昭和新山国際雪合戦

Showa-Shinzan International Yukigassen

Yukigassen USA

スポーツの1競技の「雪合戦」には、明確なルールが定められています。1チームあたり競技者が7名、補欠2名、監督1名というのが最低構成メンバーで、この人数を下回ると大会への出場が不可能になります。前衛の「フォワード」が4名、後衛の「バック」が3名という構成はどのチームも固定で、ミッドフィルダーがいないサッカーの布陣のようになります。


そして2つのチームが試合をする形で進められます。1試合あたりの制限時間は3分で、3セットマッチ。1チームが1セット中に使用できる雪球の数は90個と制限があり、試合前に専用の器具で作り置きしておきます。手元の球が足りなくなったからといって、周囲にある雪を集めて作った場合は失格、即退場となります。ここが、一般人が考える雪合戦との最も大きな違いです。

雪球は専用の器具(税込7万3500円)で作ります。直径6.5~7cmの球を大量生産できる機械で、日本雪合戦連盟のある壮瞥町で発明されたもの。アメリカニュージーランドオーストラリアカナダスウェーデンなど世界各国にも「Yukigassen」の存在は認知されていて、その国での試合にもこの専用器具が使われています。


こんな感じでぎゅっと雪を固めて作ります。これは楽しそう。個人購入は難しいアイテムなので、この雪球作りができるイベントがあればそれだけで行ってみたくなります。


勝利の条件は2つあり、1つ目は「2セット先取で勝利時間内に相手チームのフラッグを抜く」こと。相手の陣地の中に入れるのは3人までという規定があるため、4人以上が相手陣地に入ってしまった場合はその場で敗北が決定してしまいます。1試合中、この方法で勝利するチャンスは3回までということです。


2つ目の勝利の条件は「雪球を使って相手チーム全員を倒す」こと。まずもって、相手チームから放たれたノーバウンドの雪球に当たった場合、コート外に退場しなくてはなりません。また、味方チームの球が当たったり、自分の手から離れた球が体に当たってしまった場合もアウトとなります。この辺りはドッヂボールのルールと同じ。


下記図を見ると、勝利の条件となるフラッグの位置と、特徴的なフィールド構成が分かります。四角で描かれているのは相手の雪球をよけるためのシェルターです。


実際の競技の様子はYouTube上で見ることができます。勢いよく剛速球を投げまくるのでなく、下手投げでカーブを描いた球をシェルター越しの敵の頭上にお見舞いする作戦も多用されています。見た目は地味ながら、雪球に当たったら即アウトというプレッシャーはかなりのもの。

07yukigassen final - YouTube


アシックスの公式サイトには「雪合戦」カテゴリが存在し、雪合戦専用の練習用具や防具が販売されています。選手用ヘルメット(税込1万1500円)をはじめとして高価ですが、参加者に用具を貸出してくれる大会もあります。そのため、「ちょっと試しにやってみたい」という程度の初心者が無理に購入する必要はありません。


既存の球技と似たパターンのルールが多いため、意外に親しみやすい雪合戦の公式ルール。大会に出る出ないにかかわらず、この内容を踏まえて雪合戦を「スポーツ」として楽しむことは十分可能です。

シェルターがあることで、ただ投げあうだけの状態では得られない、ほどよい緊張感がもたらされます。これまでは漫然と雪合戦を楽しんでいた人も、今年は仲間を集めて本気の雪合戦に挑戦してみてもいいかもしれません。


公式の試合に導入するのはおそらく、いや間違いなく無理ですが、雪合戦に導入したらかなり盛り上がりそうな対雪合戦用クロスボウも存在します。残念ながら発送可能な地域はアメリカ国内のみとなっています。味方、相手チームの全員がこのクロスボウを装備した状態で、サバイバルゲーム風の雪合戦をしてみたいものです。

Crossbow Snow Launcher


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in メモ,   動画, Posted by darkhorse_log

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