韓国でAppleが敗訴、位置情報問題で100万ウォンの賠償金を支払う
過去に訪問したことがある場所の履歴を、同期に用いているパソコンから読み出して地図上に表示する「iPhone Tracker」と呼ばれるツールが登場したことで、iPhoneやiPadの3Gモデルがユーザーの位置情報を記録していることが明らかになり、4月にはAppleが公式見解を発表する事態に至っていましたが、この位置情報問題でAppleが敗訴したことが明らかになりました。
Apple makes first payout in S. Korea over user location tracking | YONHAP NEWS
韓国のYONHAP NEWS社の報道によると、36歳の男性弁護士Kim Hyung-suk氏がAppleの現地法人を相手取った訴訟を4月26日に起こしたそうです。
Kim氏はiPhoneが位置情報を記録するようにしていたことについて、プライバシーを侵害されたと主張し、位置情報が記録されていることを知らずに5ヶ月間にわたって利用したことで発生した心理的なストレスについて、補償を求めていたのこと。
Appleは2週間の猶予を与えられたにもかかわらず、この訴えに対して争う姿勢を見せなかったことから、6月末に裁判所はKim氏に対して100万ウォン(約7万5000円)の賠償金を支払うことを命令。なお、現在カリフォルニアで集団訴訟の準備が行われていますが、位置情報問題でAppleが敗訴するのはこれが世界初のことだとされています。
ちなみに韓国のiPhoneユーザーはおよそ300万人にのぼり、4月下旬には29人のiPhoneユーザーが同様の内容で集団訴訟を提起していることも報じられています。
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