取材

京極夏彦も「原作とSCANDALの個性とをよく考えて練られている」と絶賛、「ルー=ガルー」プレミア上映会舞台挨拶


SCANDALによる「ルー=ガルー」超巨大バナー除幕式に続いて、19時からのプレミア上映会の前に舞台挨拶が行われました。ここでもSCANDALが登壇したほか、原作者の京極夏彦さんと、藤咲淳一監督が登場。映画制作時の秘話などを語ってくれました。

Production I.G|ルー=ガルー
https://www.production-ig.co.jp/works/loup-garou/

まずはSCANDALが登場。


「試写会を楽しんでいってください」と、ボーカルのHARUNAさん。


ベースのTOMOMIさん。「この映画はすごく面白いんですけど考えさせられる部分がたくさんあるので、楽しんで帰っていってください」


ギターのMAMIさん。「この映画をみなさんと観られるのをとても楽しみにしています。よろしくお願いします」


ドラムのRINAさん。「映画の中ではSCANDALが伝説のバンドと言われているということで『すみません』という感じなんですが、がんばって伝説を残していきたいと思います。あんまりネタばれしないようにしてくれと言われたので……今日はみなさん楽しんで帰ってください」


SCANDALの挨拶に続いては、藤咲淳一監督と京極夏彦さんが登場。


自分は場違いではないか?と言いつつも、ずいぶん前に書いた原作小説がこのように映像化されることで期待している、と京極さん。京極作品としては異色のSF作品である「ルー=ガルー」の映画化について、原作はたしかに自分が書いたものの、映画についてはSCANDALの4人と監督とのコラボ作品のようなもので、小説は小説、映画は映画になっていると語りました。


この「ルー=ガルー」が初の劇場監督作品となる藤咲監督。「京極先生の原作とSCANDALという4人の女の子たちに力を借りて突っ走って作ったという感じなので、楽しんでいってください」とのことでした。


映画の見所の一つがSCANDALの演奏シーン。この撮影は実際の演奏の様子をモーションキャプチャしていますが、撮影にあたってSCANDALはモーションキャプチャのために全身タイツを身につけて撮影。MAMIさんによると、演奏するときの手の動きや足の動きなどすべて一緒の動きがアニメ化されているので、みんなのクセまでが現れているとのことで、ベースを振るシーンではベースの重さで体がガクッとなるところまで再現されていて面白かったとのこと。


SCANDALは愛知出身のHARUNAさんとMAMIさん、兵庫県出身のTOMOMIさん、奈良県出身のRINAさんで構成されています。これまでにFLASHアニメで声優をしたことはあるものの、こういった劇場アニメの声優は初挑戦と言うこともあって、アフレコ時にRINAさんは標準語がしゃべれず苦戦したとのこと。本人は標準語のつもりでしゃべっているのにNGを連発してしまい、標準語じゃなくてもいいと言われて演じてみたら今度は世界観ぶちこわしだったので、一生懸命の標準語で演じているそうです。ちなみに、監督によると「それでも訛ってはいた(笑)」とのことですが、「自然でいい」ということになったとか。


今回、SCANDALは作品に3曲提供。「KOSHI-TANTAN」は女の子の強い部分、「これからがんばっていこうよ」というのを伝えたくて作ったので、主人公たちとリンクしている、映画に沿った曲になっているそうです。「Midnight television」は近未来をイメージして作った曲。映画のすごくいいシーンで使われているので感慨深いと語りました。EDは、今も昔も未来も変わらない気持ちを表現しているので、映画を見終わったあとにあったかい気持ちになれる曲なのだそうです。

これから映画を観る人に、HARUNAさんは「リアルコミュニケーションというのが失われた世界を描いた映画で、それがなくなっているというのは本当に怖いなと思います。これを観た人は、これから生活していく上で、家族とかとのコミュニケーションを大切にしてください」と語りました。


「この映画ですごく面白いと思ったのは葉月ちゃんの性格。リアルコミュニケーションを取れない女の子というのが現代を象徴していて、見終わったあと『人との関わりを大切にしないと』と考えさせられます。観た後、みなさんがどう考えるかはわからないですが、周りの人とコミュニケーションを取る気持ちになればと思います」とTOMOMIさん。


「バンドとはコミュニケーションの塊。目とリズムを合わせて思い描くこと、4人で、みんなで1つのものを作る大切さや協力することの大切さは忘れちゃいけないと思います。『ルー=ガルー』も、みんながひとつになってどんどん1つのものを完成させていくという作品なので、わたしたちもそのことを伝えていけたらと思います。あとは、作中で伝説のバンドとなっているので、2030年にむけて伝説のバンドにならなくちゃと思っています」とMAMIさん。


「この映画のようなことはあり得る話だと思うんです。舞台になっている30年後は、自分たちがまだ生きている未来の話。友達を番号やアドレスで管理してポケットに入れて運んでいるという現代の姿も、30年前からみれば怖いんじゃないかと思います。自分たちが変えていかないと、本当にこの映画みたいになるかもしれません。観終わったあと、人にしゃべりたくなるような映画で、もう1度観たいと思う人も多いだろうし、コミュニケーションの大切さを教えてくれるものとなっています」とRINAさん。


締めに入った舞台挨拶。そこへSCANDALのマスコットキャラクター「キャン太」が登場。どうやらフォトセッションに参加するようです。


カワイイー、とキャン太をぺたぺた触るHARUNAさんとMAMIさん。


ということで、フォトセッションの様子です。


SCANDAL&京極夏彦&藤咲淳一監督の「ルー=ガルー」舞台挨拶時のフォトセッションの様子 - YouTube


このあと、プレミア上映が行われました。京極先生が絶賛したというその内容は、どんなものだったのでしょうか。


「ルー=ガルー」は8月28日(土)から新宿バルト9ほかにてロードショー。5月15日(土)からコラボステッカー付き、B2ポスター付き、キャン太ストラップ付き、の3種類の前売鑑賞券が発売されています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
小栗旬が主演を務めるアニメ映画「ハイランダー」舞台挨拶に行ってきました - GIGAZINE

映画「2012」イベントで挨拶するモーガン・リリーやタイムカプセルにメッセージを入れるところの動画いろいろ - GIGAZINE

オバマ&鳩山コンビも登場、日本アニメ初のエミー賞個人部門受賞作品「アフロサムライ:レザレクション」舞台挨拶レポート - GIGAZINE

山岳救助をテーマにした漫画作品「岳 みんなの山」が実写映画化決定 - GIGAZINE

ゲゲゲの鬼太郎のキャラクターがいっぱいの「鬼太郎茶屋」訪問レポート - GIGAZINE

in 取材,   映画,   アニメ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.