「蒟蒻畑」は毒ギョーザやNOVAと同列?マンナンライフに消費者団体が販売再開見送りを要望


先週GIGAZINEで、9月20日に起きた「蒟蒻畑(こんにゃくばたけ)」を凍らせたものを食べた男児がのどにゼリーを詰まらせて死亡した事故を受け、販売を自粛していた製造メーカーのマンナンライフが新たにゼリーの品質を変えてパッケージの表面に大きく注意喚起の文章を掲載した「蒟蒻畑」を販売再開することをお伝えしましたが、販売再開に対して消費者団体が見送りを要望していることが明らかになりました。

また、こんにゃくゼリーの問題は消費者団体にとって、いわゆる「毒ギョーザ」問題や破たんした英会話スクール「NOVA」の契約問題などと並ぶ事例と考えられているようです。

詳細は以下の通り。
こんにゃくゼリー:消費者団体が販売再開見送り求める - 毎日jp(毎日新聞)

毎日新聞社の報道によると、マンナンライフが「蒟蒻畑」の販売を再開することを受けて、66団体で構成される「消費者主役の新行政組織実現全国会議(ユニカねっと)」が、メーカーなどに安全性が確認されるまで製造・販売を見送るように求めたそうです。


声明では、判明しただけで22件の死亡事故が起きたのは、吸い込んで食べるミニカップ容器の形状などに欠陥があるためと指摘、行政機関にも新商品の安全性テストをした上で、データを公表するよう求めているとのこと。

ユニカねっと
http://shin-jitsugen.sakura.ne.jp/


そして今回声明を発表した「ユニカねっと」の公式ページによると、ユニカねっとは消費者目線の新組織を作ることを目的としており、食品被害や偽装表示、製品事故、悪質商法被害などに取り組んでいるそうです。そして今回のこんにゃくゼリーの問題は、以下によるとギョーザへの薬物混入(いわゆる「毒ギョーザ」問題)と並ぶ「恐ろしい食品被害」とされています。

●ギョーザへの薬物混入、こんにゃくゼリーなど…恐ろしい食品被害
●ミートホープ、住宅建材、古紙配合率など…なくならない偽装表示
●ファンヒーター、ガス湯沸かし器、シュレッダーなど…痛ましい製品事故
●NOVA、ロコロンドン取引、大和都市管財など…大規模な悪質商法被害

また、こんにゃくゼリー問題に対して「食品衛生的に問題ない」とする厚生労働省と「原材料表示に問題はない。形状は規制できない」とする農林水産省のような「縦割り行政」を、経済産業省が産業育成を優先するために、破たんした英会話スクール「NOVA」の解約システムを「問題ない」としたこととあわせて批判しています。


株式会社マンナンライフ|ハートの形には、理由があります

なお、ユニカねっとは声明において「吸い込んで食べるミニカップ容器の形状などに欠陥がある」としていますが、マンナンライフのページによると、安全性を考えて7年前から吸い込まなくても容器の底をつまんで押し出して食べられるようにハート型の容器を採用しているため、そもそも「吸い込んで食べる」というものではないようです。

株式会社マンナンライフ|「蒟蒻畑ポーションタイプ」製造再開のご案内

そしてマンナンライフのリリースによると、今回の販売再開にあたっては農林水産省の通知を受けて業界3団体が取りまとめた「一口タイプのこんにゃく入りゼリーの事故防止強化策」における決定事項に従って、「蒟蒻畑」のパッケージの正面に警告マークを大きく入れたほか、裏面の警告表示に「凍らせないように」という警告文を追記し、また個包装にも警告マークを入れたそうです。そして業界団体の取り決めに加えて、さらに自主的にこんにゃく粉を減らしたとのこと。

パッケージの正面はこんな感じ。注意書きが目立ちます。


裏面の注意書きには「凍らせた場合に固さが増すこと」を追記。


個別のパッケージにも警告マークが掲載されています。


業界団体の取り決めに従っただけでなく、自主的に事故防止策を導入したマンナンライフですが、この声明を受けて「蒟蒻畑」の販売再開は延期されてしまうのでしょうか…。

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in メモ,   , Posted by darkhorse_log

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