サイエンス

飲み物に混入された薬物を検知すると色が変わるマドラーが開発される


カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究チームが、飲み物に混入された薬物を30秒以内に検出できるマドラー型の検査器具「Spikeless」を開発しました。この器具は、飲み物への混入薬物を検出すると色が変わる仕組みとなっています。

New stir stick detects drink spiking in seconds - News | UBC Applied Science
https://apsc.ubc.ca/news/2025/new-stir-stick-detects-drink-spiking-in-seconds

UBC scientists invent stir stick that detects drugs in drinks | National News | thecanadianpressnews.ca
https://www.thecanadianpressnews.ca/national/ubc-scientists-invent-stir-stick-that-detects-drugs-in-drinks/article_fc4264db-1fbd-51e2-aae0-e94a0fe3ac7a.html

Spikelessは2011年にブリティッシュコロンビア大学のヨハン・フォスター准教授と彼の兄弟によって構想され、3年かけてプロトタイプが開発されました。Spikelessはバイオプラスチック製の先端に特殊な化学物質をコーティングしたもので、ケタミンGHBなどの薬品が混入された液体をかき混ぜると、以下のムービーのようにスティックの色が変化します。

UBC Engineers Develop Stir Stick to Detect GHB & Spiked Drinks in Seconds - YouTube


このスティックは使い捨てでアルコール飲料と非アルコール飲料の両方に使用でき、バーやパブ、レストラン、フェスティバルなどの公共の場所での大規模使用を想定しています。


研究チームによると、飲み物への薬物混入は、加害や性的暴行を目的として密かに行われることが多いとのこと。最近の研究では、女性や性的マイノリティの約10%、異性愛男性の約4%が飲み物への薬物混入を経験したという結果が出ています。また、カナダ全土の警察は薬物混入の飲み物に関する警告を多数発令しており、地元警察はナイトクラブでの「複数の報告」を受けて啓発キャンペーンを開始しています。

Spikelessの共同開発者であるサミン・ユースフィ氏は、「Spilelessは通常のカップやコースター、ストロー、マニキュアなど他の検出方法と比較して、より目立たず、飲み物を汚染することもない」とアピールしています。


研究チームは、個人ではなく飲食店などの施設側に安全対策の責任を移行させることを目指しています。20年以上の公衆衛生、教育、暴力防止の経験を持つサシャ・サントス氏はチームのアドバイザーとして「防止策はこれまで個人に焦点を当てることが多かったが、研究や長年の地域保健の実践からこのアプローチは機能しないことが示されている」と指摘しています。

記事作成時点ではSpikelessはテスト準備段階で、製品化に向けてスタートアップ企業も立ち上げられています。飲食業界の専門家からは前向きな反応があるそうで、フォスター准教授は「Spikelessを提供する場所があれば人々がより安全に感じ、それが競争上の優位性になる」とコメントしました。

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in 動画,   サイエンス, Posted by log1i_yk

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