ハードディスク約5万6000台の運用実績から壊れやすいメーカーが明らかに
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By nsr1986
オンラインストレージサービスのBackblazeが2013年第2四半期から2015年第4四半期までに運用していた約5万6000台のハードディスクの故障率に関するデータを公開しました。過去のデータでは圧倒的に壊れやすかったSeagate製品に徐々に改善の兆しが見えており、今回の調査では果たしてどうなったか、詳細が明らかになっています。
Hard Drive Reviews: Update on 2015 Hard Drive Reliability
https://www.backblaze.com/blog/hard-drive-reliability-q4-2015/
以下のグラフは、Backblazeが2013年第2四半期から2015年第4四半期までに運用していたHGST・Seagate・Toshiba・Western Digital製ハードディスク(HDD)の故障率を示したもの。圧倒的に故障率が高いのはWestern Digital(WDC)で約7%、続いてSeagateの約3.8%となっており、HGSTの故障率がかなり低いことがわかります。
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各メーカーのモデルを比較すると、Seagate「ST31500541AS(1.5TB)」が最も高い10.16%という故障率を記録していますが、Seagateの他のモデルは軒並み3%以下。一方のWDCは3%以下の故障率を記録したモデルが1つだけとなっており、故障率が全体的に高くなっています。Seagateは1TBや1.5TBの低容量HDDで故障率が高かった過去がありますが、容量が大きいモデルになると故障率が減少。また、Seagateの低容量HDDを大容量のものと入れ替えたことから、Seagate全体の故障率が下がったことも影響していそうです。
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2015年12月31日時点での運用台数の比率は以下の通り。HGSTとSeagateで全体の97%を占めていました。
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Backblazeでは3TBのHDDの運用がかなり少なくなってきているとのこと。3TBのHDDのモデル別故障率を示したのが以下の表で、こちらではSeagateの圧倒的故障率が目立ちますが、2016年時点でSeagateの3TBHDDの運用はゼロ台です。
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Backblazeで稼働している全ハードディスクのうち75%をしめるのが4TBのHDDで、そのメーカー別故障率を示したのが以下のグラフ。Seagate・Toshiba・Western Digitalが軒並み2%を上回る中、HGSTの優秀さが際立っています。
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4TBHDDの運用台数の比率は以下の通り。Seagateが全体の約70%を占めています。
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Backblazeで約2400台稼働している6TBのHDDはSeagateとWestern Digitalのもののみで、その故障率はWestern Digitalが圧倒的にSeagateを上回っています。
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Blackblazeが公開したデータでは、ハードディスクの壊れやすいメーカーがSeagateからWestern Digitalに変わりつつあるのがわかります。ただし、モデルによって故障率に大きな差があるのも事実です。
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