中国におけるAIアニメ・ドラマが急増、中国版TikTokのDouyinでトップ100のアニメとドラマのうち89作品がAIによるもの

TikTokなどを運営する中国企業のByteDanceは、高品質なマルチショット動画を生成できる「Seedance 2.5」などのAIモデルを展開しています。そういった強力な動画生成AIの登場により、ByteDanceが運営する中国版TikTokの抖音(Douyin)においてAI生成のオリジナルドラマが急増しており、俳優や映像プロデューサーが雇用を奪われつつあると指摘されています。
China’s actors written out of dramas as AI doubles ready to take their roles | FINANCIAL TIMES
https://www.ft.com/content/7117ff02-d495-4936-8f05-fa73a7a5c669
As That Whole 'Tilly Norwood' Thing Peters Out, AI Acting Achieves Unsettling Ubiquity on Chinese Phone Screens
https://gizmodo.com/as-that-whole-tilly-norwood-thing-peters-out-ai-acting-achieves-unsettling-ubiquity-on-chinese-phone-screens-2000804725
中国のマーケティング分析会社・DataEyeによると、2026年5月にDouyinで上位100位に入ったアニメ・ドラマのうち89作品がAI制作となっていたとのこと。また、中国ネットキャスティングサービス協会によると、2026年第1四半期には中国で約12万8000本の短編ドラマが公開され、これは前年全体の3倍以上であり、そのうち95%はAIによって生成されたものだったそうです。
北京大学国家発展研究院が2026年に発表した報告書では中国の短編ドラマ産業は69万人を直接雇用しているほか、中国ネットキャスティングサービス協会が2024年に公開した報告書では約1500万人がライブストリーミングを主な職業としていると集計されているため、AIコンテンツの急増が大きな経済的な影響につながるとみられています。
清華大学メタバース研究所所長でAIアニメーション企業・Zeelinのディレクターでもあるシェン・ヤン教授によると、3分から5分のドラマを制作するのに2024年には5人がかりで3ヶ月ほど要しましたが、AIを活用することで1人の従業員が1~2日で制作できるようになったそうで、実際にZeelinは2026年5月だけで1分の短編ドラマエピソードを約8000本公開しています。さらに、コストも従来の10%ほどに抑えられています。
また、NHK WORLD-JAPANは2026年7月に、中国湖北省武漢市に拠点を置く「Manghe」というコンテンツ制作企業について報道しました。MangheのAIドラマの制作費は実写で撮影・演技された同等の作品の3分の1となっており、制作時間も5分の1程度になっているとNHKは伝えています。報道の中には、街頭インタビューでかつて中国の芸能界でエキストラとして働いていたと名乗る人物が「撮影の仕事がほとんどなくなってしまった。深刻な状況だ」「給料が低い。明らかにAIが原因だ」などと語っているシーンもあります。
China's AI micro-dramas go viralーNHK WORLD-JAPAN NEWS - YouTube

Financial Timesの取材に答えた北京在住の短編ドラマ俳優兼プロデューサー、グレッグ・ウォルナー氏は、ByteDanceが2026年3月に「Seedance 2.0」を公開して以降、ドラマコンテンツ制作におけるデジタル化の波がさらに加速したと語りました。以前は週に3作品の撮影をこなしていましたが、「Seedance 2.0」の登場以降状況は一変し、「友人たちの多くは、好きな仕事を辞めて別の道に進まざるを得なかったと話しています」とウォルナー氏は述べています。
ByteDanceの新たな動画生成AI「Dreamina Seedance 2.0」が動画編集ツールのCapCut上で提供開始 - GIGAZINE

また、人気子ども向け教育番組で司会者を務めていた出演者は、自分のAIレプリカの作成に同意するか、同意する別の俳優を探すかの選択を迫られた経験を話しました。その匿名の司会者は「当初、こうした契約にサインした俳優たちは、他の人の仕事を奪っていると見なされ、非難されました。しかし今では、変化は避けられないようです」と、ただAIに仕事を奪われるだけではなく、自分の声やパフォーマンスをAIに「抽出」することを強いられている現状を訴えています。なお、この匿名の司会者は最終的に、5年契約・1年分の給与・拒否権で合意して契約を締結したそうです。
・関連記事
動画生成AI「Seedance 2.5」をByteDanceが発表、最大50個の参照素材から最大30秒の動画を生成可能 - GIGAZINE
動画生成AI「MiniMax H3」が登場、世界2位の実力でオープンモデルとして公開予定 - GIGAZINE
画像も動画も音声も生成できるAI「FLUX 3」が発表される - GIGAZINE
自分の顔をAIにレンタルする行為が中国で流行 - GIGAZINE
Netflixでは生成AIが300作品でポスプロ工程などに活用されている - GIGAZINE
アカデミー賞演技・脚本部門はAIの演技・脚本を対象外とする新ルールが発表される - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in AI, 動画, 創作, Posted by log1e_dh
You can read the machine translated English article AI-generated anime and dramas are rapidl….







