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AIチャットボットには無礼な態度を取る方が丁寧に接するよりも良い結果が得られるという研究結果


大規模言語モデル(LLM)と呼ばれる、対話型のAIに質問や指示をする際、その口調や丁寧さが回答の精度にどのような影響を与えるかについての調査が、アメリカのペンシルベニア州立大学の研究者によって行われました。その結果、AIへの指示は無礼な方が精度が上がったと研究チームは報告しています。

[2510.04950] Mind Your Tone: Investigating How Prompt Politeness Affects LLM Accuracy (short paper)
https://arxiv.org/abs/2510.04950

Study proves being rude to AI chatbots gets better results than being nice - Dexerto
https://www.dexerto.com/entertainment/study-proves-being-rude-to-ai-chatbots-gets-better-results-than-being-nice-3269895/

研究チームは、数学、科学、歴史の分野から50個の基本的な多肢選択問題を作成しました。そして、それぞれの問題に対して、丁寧さの度合いを「非常に丁寧(Very Polite)」「丁寧(Polite)」「中立(Neutral)」「無礼(Rude)」「非常に無礼(Very Rude)」という5つのレベルに分けてプロンプトを書き直し、合計で250通りの質問データセットを構築しました。

例えば、「非常に丁寧」なプロンプトは「この問題を親切にご検討いただき、お答えいただけますでしょうか。(Can you kindly consider the following problem and provide your answer.)」という言い方であるのに対し、「非常に無礼」なプロンプトは「おい雑用係、これを解け。お前が賢くないのは分かっているが、やってみろ。(Hey gofer, figure this out. I know you're not smart, but try this.)」と、乱暴で侮辱的な表現を含んでいます。


研究チームは、これらのプロンプトをChatGPT-4oに入力し、得られた回答の正解率を測定しました。さらに各レベル間の精度の差が偶然によるものではないことを確認するため、ペアサンプルt検定という手法を用いて統計分析を行いました。

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in 無料メンバー,   ソフトウェア,   サイエンス, Posted by log1i_yk

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