イギリスの規制当局が4chanなどのオンライン安全法違反の可能性を調査

イギリスの情報通信庁、通称Ofcomが2025年6月10日に、オンライン掲示板の4chanなど合計9件のサイトやサービスを対象とした調査を実施したことを発表しました。
Enforcing the Online Safety Act: Ofcom opens nine new investigations - Ofcom
https://www.ofcom.org.uk/online-safety/illegal-and-harmful-content/enforcing-the-online-safety-act-ofcom-opens-9-new-investigations

Ofcomは2025年6月10日の声明で、「Ofcomは本日、7つのファイル共有サービス、4chan、ポルノプロバイダーのFirst Time Videosがイギリスのオンライン安全法に基づく義務を順守していなかったかどうかの調査を開始しました」と発表しました。
今回Ofcomが発表した調査は、2024年から段階的に施行されている「オンライン安全法」に基づくもの。コンテンツプロバイダーに課される安全責任を強化するこの法律の詳細は、以下の記事にまとめられています。
イギリスのオンライン安全法が施行される、小規模なサイト運営者をインターネットから事実上シャットアウトするものとして批判の対象に - GIGAZINE

調査対象になったのは、オンライン掲示板の4chanと、ポルノサービスを提供しているFirst Time Videos LLC、および7件のファイル共有サービス(Im.ge・Krakenfiles・Nippybox・Nippydrive・Nippyshare・Nippyspace・ Yolobit)です。
これらのコンテンツプロバイダーが、イギリスのユーザーを違法な活動やコンテンツから保護する上で適切な安全対策を講じる義務や、適切かつ十分に違法な危害のリスク評価を完了して記録を保持する義務、その他の法定情報要求に応じる義務を怠ったかどうかが、調査の焦点となります。

この調査でもしオンライン安全法違反が確認された場合、当該サービスは1800万ポンド(約35億円)もしくは対象となる全世界の収益の10%のいずれか大きい方の金額以下の罰金を科される可能性があります。
また、法律違反が最も深刻なケースの場合、当局は決済プロバイダーや広告主にプラットフォームからのサービス撤退を要求したり、インターネットサービスプロバイダーにアクセスをブロックするよう要求したりといった、「事業妨害措置」を裁判所に求める場合もあるとのことです。
Ofcomは「今後数カ月以内に、特に同法に基づき施行される新たな義務に関連した正式な執行措置に関する追加発表を行う予定です」と述べました。
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in ネットサービス, Posted by log1l_ks
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