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ジャーナリストや政治家へのスパイウェア配布がはびこるインドで政府がAppleに圧力をかけていたことが判明


インドのナレンドラ・モディ首相と対立する立場にある政治家らのiPhoneに政府直属のハッカーが侵入を試みた可能性があるとしてAppleが警告を発した直後、モディ首相率いる政府高官たちがAppleに対して多大な圧力をかけていたことがわかりました。

Apple warnings of possible government hacking drew ire of Indian officials - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/world/2023/12/27/india-apple-iphone-hacking/

2023年10月、野党議員やジャーナリストのスマートフォンにスパイウェアが仕込まれている可能性があるとして、Appleが警告を発しました。これを受けて野党連合はインド政府をスパイ容疑で非難しましたが、インド与党は嫌疑を否定しました。

Appleがインドの野党政治家に「政府のハッカーがiPhoneをハッキングしている」と警告 - GIGAZINE


ワシントン・ポストによると、嫌疑をかけられた与党は上記警告の翌日にAppleに対して行動を起こし、内部脅威アルゴリズムに欠陥があるのではないかと公に疑問を呈したとのこと。

この件に詳しい3人の関係者によると、モディ政権の高官は非公開でAppleのインド代表に電話をかけ、警告の政治的影響を和らげるよう同社に要求したといいいます。また、ニューデリーで開催される会議のために国外からAppleのセキュリティ専門家を呼び、政府代表がApple関係者に、ユーザーへの警告について別の説明をするよう迫ったとのこと。


Appleは政府から強い圧力を受けていることを社内に周知し、Appleの幹部は毅然とした態度で臨む必要性を強調したそうですが、Appleインド支社はすぐに「間違いを犯した可能性がある」との声明を発表するに至り、前言を撤回するような声明に周囲は困惑したといます。しかしながら、この直後に実際に政治家らのスマートフォンがハッキングされていた可能性があるとの分析結果が発表され、さらに現場は混乱しました。

インド政府は以前からイスラエルのNSO Groupが開発した監視用ソフト「Pegasus」を用いて敵対する政治家やジャーナリストのスマートフォンを監視していると伝えられていて、Appleが「ハッキングの可能性がある」と警告する事態もただ事ではないという観点から、Appleが確かな裏付けをもって警告したにもかかわらず、政府に圧力をかけられたと専門家は指摘しています。

iPhoneやAndroid経由で世界中の著名人や政治家を監視するスパイウェア「Pegasus」とは? - GIGAZINE


Appleがインドに強く出られない理由としては、インドというAppleにとって重要な市場を危険にさらしてしまうという懸念があげられます。Appleは、巨大市場を失うか、プライバシー保護という使命を守るかの二者択一を迫られていると専門家は分析し、政府と衝突してビジネスを危険にさらすリスクがあると付け加えました。

ワシントン・ポストは「Appleの信用を失墜させ、強硬手段に出ようとするインド政府の激しさは、本社の幹部たちを不安にさせるものです。最も強力なハイテク企業でさえ、世界で最も人口の多い国、そして今後10年間で最も重要なテクノロジー市場の一つたり得る国の指導者からの圧力に直面する可能性があることを物語っています」と記しています。

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in Posted by log1p_kr

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