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AI「CyberRunner」が物理的なスキルを必要とするゲームで人間に勝利、うっかりチートを編み出して科学者を慌てさせる一幕も


チェスや囲碁、ストラテジーゲームなど、知性がものをいうゲームでは既にAIが人間を圧倒するようになっていますが、身体的スキルではまだ人類に一日の長があります。しかし、手で物理的にゲームボードを傾けて遊ぶ「迷路ゲーム」でも、人間がかなわないようなスーパープレイを見せるAIが登場したことが発表されました。

CyberRunner
https://www.cyberrunner.ai/

AI beats humans for the first time in physical skill game
https://thenextweb.com/news/ai-beats-humans-first-time-physical-skill-game

今回、物理的なスキルを要求するゲームで人間の記録保持者を破ったのは、スイス・チューリッヒ工科大学の研究者であるトーマス・ビー氏とラファエロ・ダンドレア氏が開発した強化学習AI搭載のロボットシステム「Cyber​​Runner」です。


以下のムービーを再生すると、実際にCyber​​Runnerが迷路ゲームを華麗にプレイする様子を見ることができます。

AI breaks physical boundaries: CyberRunner, the superhuman AI robot - YouTube


迷路ゲームは、箱にあるつまみを動かして迷路を傾け、ビー玉を転がしてゴールに導くゲームです。仕組みは単純ですが、細かい運動能力と空間推論能力が要求されるので、人間がこのゲームをうまくプレイできるようになるには長時間の練習が必要です。


Cyber​​Runnerは、人間の手の代わりにつまみを動かすモーターと目に相当するカメラ、そして脳の役割を果たすAIを備えています。


Cyber​​Runnerが学習を始めた当初は、ランダムにガタガタと盤面を傾けるだけなので、すぐにビー玉が穴に落ちていました。


AIの真骨頂は、モデルベースの強化学習により絶え間なく技術を最適化することができる点にあります。Cyber​​Runnerにこの迷路ゲームをトレーニングさせた結果、わずか6時間で人間の最速記録を6%短縮する14.48秒でゲームをクリアできるようになりました。


驚くべき事に、Cyber​​Runnerはトレーニング中にショートカットを発見し、順路をスキップする「チート」まで編み出してしまったため、研究チームはトレーニングに介入してチートをしないように指示しなくてはならなかったとのこと。


チューリッヒ工科大学の研究者らは、この研究結果をまとめた論文をプレプリントサーバーのarXivで公開しているほか、近いうちに研究プロジェクトをオープンソース化する予定です。


ダンドレア氏は「これまで、AI分野の研究ができるのは多額の予算とカスタムメイドの実験インフラを持つ組織だけでしたが、今では200ドル(約2万8000円)もかけずに誰でも最先端のAI研究に参加できるようになりました」と話しました。

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in ソフトウェア,   動画,   ゲーム, Posted by log1l_ks

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