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Androidでも青い吹き出しでiMessage機能が使える「Nothing Chats」がGoogle Playから削除される


スケルトン仕様のスマートフォン「Phone (1)」などを販売するNothingが、自社製チャットアプリの「Nothing Chats」をGoogle Playから削除しました。このアプリはAndroid OS搭載のスマートフォン「Phone (2)」でAppleの「iMessage」をサポートするというものでしたが、重大なセキュリティ上の問題があったことがユーザーにより指摘されていました。

Nothing Chats has already been pulled from Google Play over privacy issues - The Verge
https://www.theverge.com/2023/11/18/23966781/nothing-chats-imessage-unencrypted-sunbird-plaintext

Nothing Chats, an iMessage app for Android, is a privacy nightmare
https://9to5google.com/2023/11/18/nothing-chats-sunbird-unencrypted-data-privacy-nightmare/


Googleはショートメッセージサービス(SMS)の代替となる電話番号を利用したメッセージング規格「リッチコミュニケーションサービス(RCS)」の導入を進めて規格の統一を図っていますが、Appleのメッセージングアプリ「iMessage」がRCSに対応していないため、異なるOS間でのメッセージ送信に不都合が生じています。

そうした現状を見かねたNothingが「デバイス間の障壁を打ち破りたい」と意気込んでリリースしたのが「Nothing Chats」アプリです。このアプリは、AndroidデバイスでiMessageを使えるようにするアプリ「Sunbird Messaging」のシステムを利用してPhone 2とiPhone間でメッセージを送信できるようにするというもので、2023年11月17日頃からベータ版がリリースされていました。しかし、このアプリにセキュリティ上の問題があることが判明します。


ソフトウェア開発者のKishan Bagaria氏やDylan Roussel氏らによると、Sunbird MessagingはHTTPSすら使用せず認証情報を平文で送信しており、チャットはエンドツーエンドで暗号化されておらず、Nothing ChatsおよびSunbird Messagingを通じて送信されたすべての文章、画像、音声などが誰でも閲覧可能な状態になっているとのこと。

この指摘を受け、Nothingは同アプリをGoogle Playから削除し、Sunbirdと協力していくつかのバグを修正すると告知しました。

We've removed the Nothing Chats beta from the Play Store and will be delaying the launch until further notice to work with Sunbird to fix several bugs.

We apologise for the delay and will do right by our users.

— Nothing (@nothing)


なお、Appleは2024年にiPhoneをRCSに対応させると述べているため、今後は特別なアプリを使わずともAndroidとiPhone間で電話番号を通じたテキスト・メディアのやりとりが可能になる予定です。

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in ソフトウェア, Posted by log1p_kr

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