ハードウェア

世界最大の半導体ファウンドリ「TSMC」を創業したモリス・チャンはどのような人生を送ってきたのか?

by 總統府

スマートフォンやPC、車などのさまざまなハードウェアに用いられる「半導体」を製造する企業として有名な台湾のTSMCについて、ABCニュースのマット・ビーヴァン氏が創業者であるモリス・チャン氏にフォーカスし解説しています。

Morris Chang founded TSMC — the world's most important company. Now everyone wants control of it - ABC News
https://www.abc.net.au/news/2023-08-19/tsmc-the-most-important-company-in-the-world/102728172

中国浙江省に生まれ、10代でアメリカに渡りハーバード大学とマサチューセッツ工科大学で教育を受けたチャン氏は、27歳の時に半導体を開発・製造するアメリカのテキサス・インスツルメンツで働き始めます。

ビーヴァン氏は「当時の半導体の製造工程は非常に複雑で、正常に動作するものはほとんどありませんでした。しかし、チャン氏が試行錯誤した結果、数週間のうちに工場の歩留まりは20%、そして30%へと上昇しました」と指摘。上司はチャン氏の腕を見込み昇進させ、テキサス・インスツルメンツはチャン氏が博士号を取得するための費用を支払ったそうです。


テキサス・インスツルメンツと同じように、当時のハイテク企業はみな優れた半導体工場を社内で運営する方法を考え、膨大な時間と労力を費やしていました。しかし、半導体というものは製造がとても難しく、信じられないほど複雑で高価な機械をクリーンな環境で稼動させなければならないという課題があります。

こうした課題が山積みの半導体工場を企業ごとに建設するという当時の手法に疑問を感じたチャン氏は、ハイテク企業は半導体の設計に集中し、実際の製造はそれを専門とする企業にアウトソーシングすべきだと考えたとのこと。


しかし、この考えはテキサス・インスツルメンツには受け入れられず、後にチャン氏は約25年働いた同社を退職しています。

数年後、台湾政府がチャン氏にアプローチをかけました。チャン氏は台湾工業技術研究院の責任者を経て台湾にTSMCを設立し、「台湾を世界の半導体の中心首都にする」という政府の考えを実行に移します。このときのTSMCは台湾政府との官民パートナーシップで生まれており、資本金の50%は政府から出されたものです。

by 李 季霖

設立から40年、TSMCは世界最大のファウンドリとなり、世界最小の半導体製造を担うようになりました。

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in ハードウェア, Posted by log1p_kr

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