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MicrosoftによるActivision Blizzard買収を阻止するため連邦取引委員会が提訴


アメリカにおける公正な取引を監督・監視する連邦取引委員会(FTC)が、Activision Blizzardの買収を阻止するためにMicrosoftを提訴しました。

FTC Seeks to Block Microsoft Corp.’s Acquisition of Activision Blizzard, Inc. | Federal Trade Commission
https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2022/12/ftc-seeks-block-microsoft-corps-acquisition-activision-blizzard-inc

The FTC is suing Microsoft to block its Activision Blizzard purchase - The Verge
https://www.theverge.com/2022/12/8/23498224/ftc-microsoft-activision-blizzard-legal-challenge-sues-block

FTC sues Microsoft to block Activision Blizzard deal - Polygon
https://www.polygon.com/23500417/microsoft-activision-blizzard-deal-ftc-lawsuit-acquisition

FTC Sues to Block Microsoft's Activision Blizzard Acquisition - IGN
https://www.ign.com/articles/ftc-sues-to-block-microsofts-activision-blizzard-acquisition

Activision sues California over its Activision lawsuit | Eurogamer.net
https://www.eurogamer.net/activision-sues-california-over-its-activision-lawsuit

Microsoftが大手ゲームメーカーのActivision Blizzardを買収すると発表したのは、2022年1月のこと。「セクハラや賃金格差など女性従業員に対する不当な扱いが続いている」として、2021年7月20日にカリフォルニア州公正雇用住宅局(DFEH)から提訴され、社内のさまざまな問題が浮かび上がっていたActivision Blizzardを、Microsoftは同社史上最高額となる687億ドル(約9兆4000億円)で買収すると報じられていました。

Microsoftが約8兆円でActivision Blizzardの買収を発表、セクハラ問題の渦中にあるコティックCEOは買収完了後に退職か - GIGAZINE


しかし、Xboxという人気ゲームブランドを抱えるMicrosoftが大手ゲームメーカーを買収するということで、買収発表直後から、FTCが反トラスト法(独占禁止法)に基づく審査を実施していました。

そして現地時間の2022年12月8日、FTCはMicrosoftによるActivision Blizzardの買収計画を阻止するために訴訟を起こしたと発表しています。FTCは買収阻止計画について、「MicrosoftがActivision Blizzardを買収してしまえば、同社はXboxと急速に成長しているサブスクリプションコンテンツ(Xbox Game Pass)およびクラウドゲームサービスにおいて、競合他社を抑圧できるようになってしまう」と言及しました。

FTC内の競争局で責任者を務めるHolly Vedova氏は、「今日、我々はMicrosoftが主要な独立系ゲームスタジオを支配し、それを利用して複数の分野で急成長を続けるゲーム市場における競争を阻害しようとしたことを阻止しようとしています」とコメントしました。

これに対して、Microsoftのブラッド・スミス社長は、自身のTwitterアカウント上で「我々は、Activision Blizzardを買収するという契約が、ゲーム市場の競争を拡大し、ゲーマーとゲーム開発者により多くの機会をもたらすと引き続き信じています」「我々はFTCによる審査が始まったその日から、今週初めに提案した譲歩案を含み、競争に関する懸念に対処することを約束してきました。我々は平和にチャンスが得られることを信じており、訴訟に完全な自信を持っており、法廷で我々の主張が正しいと証明する機会を得られたことを歓迎しています」とツイート。


Activision Blizzardのロバート・コティックCEOは、Microsoftによる買収について「この取引が反競争的であるという主張は事実と一致しておらず、我々はこの挑戦に勝てると信じています」と言及。Activision Blizzardの公共政策法担当シニアヴァイスプレジデントであるジェブ・ボートマン氏は、従業員に宛てたメッセージで「MicrosoftとActivision Blizzardの合併については多くのことがささやかれていますが、それらの多くが我々ゲーム業界についての深い理解を欠いています」「これまでのところいくつかの管轄区域から合併に関する承認を受けており、他の管轄区域においてもプロセスを進めています。世界の規制当局との関わりは、建設的かつ生産的なものであり、概して非常に前向きなものです」と述べ、Microsoft同様買収完了に向けて交渉を続けるとしています。

MicrosoftによるActivision Blizzard買収において特に問題視されているのが、人気ゲームシリーズ・Call of Dutyです。Call of DutyがXbox独占で提供されるようになることで、Microsoftがゲーム業界で大きすぎる力をつけてしまう可能性が危惧されているわけ。しかし、Microsoftは買収完了後もCall of DutyをPlayStationを含むさまざまなプラットフォームで提供し続けると約束しており、実際、任天堂Valveは「10年間Call of Dutyを供給してもらう契約」をMicrosoftと交わしたことが明らかになっています。なお、ソニーもMicrosoftから「10年間Call of Dutyを供給してもらう契約」を提示されていますが、同社はまだこの申し出を受け入れていないといわれています。

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MicrosoftによるActivision Blizzardの買収に最も反対していると言われているのがソニーです。スミス社長はウォール・ストリート・ジャーナルに対して「ソニーは最も声高に買収に反対している企業です。BlockbusterがNetflixの台頭について語ったのと同じくらい我々の買収に過剰に反応しています」と語っています。

MicrosoftがActivision Blizzardとの買収取引を完了させるには、FTCの承認を受ける必要があります。また、アメリカだけでなくイギリスやEUの規制当局もMicrosoftによる買収取引を審査しているため、買収阻止に動くのはFTCだけではない可能性があります。なお、Microsoftはイギリスの競争・市場庁(CMA)の懸念は「見当違いである」と言及し、CMAが「消費者への潜在的な害を考慮せずにソニーの苦情を採用した」と非難しました。

また、MicrosoftはソニーがXbox Game Passからコンテンツを減らすために開発者にお金を支払っていると非難しており、ソニーとMicrosoftの対立はますます深まりそうです。

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in ゲーム, Posted by logu_ii

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