アート

AIを用いて制作された絵画や彫刻作品の美術展がニューヨークのギャラリーで開かれる


近年は高精度な画像生成AIが発達したことにより、AIが描いた絵が美術品評会で1位を取ってしまい物議を醸しているほか、AI作品を取り巻く著作権問題も盛んに議論されています。そんな中、アメリカ・ニューヨーク市のBitforms galleryが、AIを使って制作された絵画や彫刻作品を集めた「Artificial Imagination」という美術展を、2022年10月26日~12月29日の日程で開催しています。

Artificial Imagination | Partiful
https://partiful.com/e/HOK66cUbUadi74ocStVF

Exhibit aims to present AI images as real art
https://www.axios.com/2022/10/31/exhibit-ai-images-art-dall-e-2-gpt-3


Airtificial Imaginationは投資会社のDay One Venturesが発案したものであり、人工知能開発企業のOpenAIもパートナーとして参加しています。展示された作品はBitforms galleryの公式サイトで見られるほか、AIアーティストのAlexander Rebenのツイートからも確認できます。


AIアーティストのAugust Kampが出品した「new experimental version, state of the art」という作品は、何かの機器らしきものを撮影した古いカラー写真のようで、本物の写真に見えるほどリアル寄りの質感です。


一方、Marina Zurkowというアーティストの「A Questionable Tale」というさまざまなおとぎ話や童話をモチーフにした絵画は、20世紀半ばの大衆広告を思わせるようなタッチとなっています。


作品の多くはテキストから画像を生成するAI「DALL・E 2」を用いて描かれた絵画ですが、中には文章生成AIの「GPT-3」を用いた作品も出品されています。たとえば、Raben氏はGPT-3を使って「作品のキャプション(説明文)」を生成し、それに合わせた立体作品を作るという手法でAIをアートに取り入れています。

Raben氏が実際に出品した作品「zippers」は、布製のキャンバスに赤いジッパーを接着した作品。AIが生成したキャプションによると、この作品は1942年にオランダで生まれた「Isabellaide Ufferbrecht」という人物が1964年に制作したもので、「無造作な縫製は一貫しない『愛』という概念に対する作家の関わりを表している」「ファスナーが閉じているのは、作家が隠れていること、そしてキャンバスの後ろに閉じ込められていることを表現している」「閉じたファスナーで、常に自分自身を完全にさらけ出せないこと、他人に対する愛も見えないことを表している」といったコンセプトがあるとのこと。


AIの登場はアーティストの仕事を奪う脅威だと主張する意見もありますが、展示に参加した多くのアーティストは、AIを「カメラの登場」のようなものだと考えているとのこと。カメラが登場した当初、ある瞬間を正確に記録するカメラは絵画芸術を殺してしまうのではないかという懸念もありましたが、結局のところ絵画が消え去ることはなく、絵画とは別に「写真芸術」という新たな芸術分野が開かれました。AIについてもこれと同様に、既存の芸術と併存しつつ新たな分野を切り開く可能性があるとのことです。

展示に参加したアーティストのEllie Pritts氏は、「AIが新しいメディアであるとアピールすることが本当に重要だと思います。(AIアートの制作は)真剣に取り組んでいるアーティストがいる、正当な仕事なのです」と述べました。

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in ソフトウェア,   アート, Posted by log1h_ik

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