メモ

サーバー内で使われずに放置されている「ダークデータ」が地球の環境を脅かしている


企業のデジタルデータの半分以上はデータベースに収集され、保存されています。しかし、GoogleフォトやiCloudに保存されている、複数の同一画像や二度と使われることのない古いスプレッドシート、インターネットから収集した不要なデータなど、その多くは決して再利用されることはありません。このような「ダークデータ」はサーバーのスペースを占有し、大量の電力を消費します。こうしたダークデータによる「見えないエネルギーコスト」が存在していると、ラフバラー大学のトム・ジャクソン教授とイアン・R・ホジキンソン教授が解説しています。

'Dark data' is killing the planet – we need digital decarbonisation
https://theconversation.com/dark-data-is-killing-the-planet-we-need-digital-decarbonisation-190423

環境活動家の多くは自動車・航空機・エネルギー産業からの二酸化炭素排出量を制限することに焦点を当てています。SDGs(持続可能な開発目標)を掲げる多くの企業が二酸化炭素排出量を削減しようとしていますが、一般的に製品の製造や輸送からの二酸化炭素排出量を削減する方向で対策をしています。

一方で、デジタルデータによる排出量は今もなお増加しているとのこと。調査企業・Statistaのデータでは、2020年時点ですでに「デジタルデータによって世界の温室効果ガス排出量の4%が発生している」と指摘されています。2022年時点では97ゼタバイト(97兆ギガバイト)のデータが生成されるとされ、2025年までにはほぼ2倍の181ゼタバイトになる可能性が示唆されています。


デジタル化はカーボンニュートラルであると思われがちですが、必ずしもそうではありません。そこで、ジャクソン教授とホジキンソン教授は「デジタルデカーボナイゼーション(Digital Decarbonisation)」という考え方を提唱しています。

デジタルデカーボナイゼーションは、「電話やコンピューター、センサーなどのデジタル技術を使って組織の二酸化炭素排出量を減らす」ということではなく、「デジタルデータの保全による二酸化炭素排出量を削減すること」を意味します。ジャクソン教授とホジキンソン教授は、「デジタル化自体は環境問題ではありませんが、日々の職場活動においてデジタル化をどのように利用するかによって、環境に大きな影響を与えることを認識することが重要です」と述べています。


ジャクソン教授とホジキンソン教授の計算によると、保険や銀行などの典型的なデータ利用型のビジネスでは、100人の従業員が1日に2983ギガバイトのダークデータを生成するとのこと。そのデータを1年間保存すると、ロンドンからニューヨークまで6回飛行機で移動するのと同程度の二酸化炭素排出量が発生するそうです。また、世界全体のダークデータ生成量は1日13億ギガバイトに達しており、これはロンドンからニューヨークまでを飛行機で300万回以上移動するのと同じだとのこと。

ジャクソン教授とホジキンソン教授は「まずは自分にとって不要な写真や動画を捨てることから始めましょう。AppleのiCloudやGoogleフォトに保存されているファイルは、すべてあなたのデジタル・カーボンフットプリントとして追加されていきます」と述べています。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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