「TikTok」のByteDanceが独自のカスタムチップ設計を模索中

by Anthony Quintano

「TikTok」のオーナーとして知られる中国企業・ByteDanceが、独自のカスタムチップ設計に乗り出していることが報じられています。

TikTok owner ByteDance explores self-designed chips
https://www.cnbc.com/2022/07/19/tiktok-owner-bytedance-explores-self-designed-chips.html

TikTok owner ByteDance opens 31 chip design jobs, joining Big Tech rivals amid China’s self-sufficiency drive | South China Morning Post
https://www.scmp.com/tech/big-tech/article/3185698/tiktok-owner-bytedance-opens-31-chip-design-jobs-joining-big-tech

ニュースサイト・CNBCによると、ByteDanceは自社の求める要件を満たすサプライヤーが見つからなかったため、カスタムチップを独自に設計することを考えているとのこと。チップの用途はビデオプラットフォームや情報＆エンタメアプリなど、ByteDanceが手がける複数の事業に関連するワークロードの処理と説明されています。

ByteDanceが出している31種類の求人の内容は、チップ設計のサイクル全体をカバーするもので、バックエンドチップ設計エンジニアには12nmプロセスおよび7nmプロセスの高度なチップ製造経験が求められます。このほか、電子設計自動化ツールやArmベースのデジタルIPコア設計の経験者などの熟練者も探している状況です。

なお、あくまで自社用のチップ設計にとどまり、他社に販売するためのチップを製造する予定はないようです。

ニュースサイトのSouth China Moring Postは、中国政府が海外技術への依存を減らす方針であり、アリババやテンセント、Xiaomiなど「中国ビッグ・テック」がチップ開発にリソースを注ぎ込んでいることから、ByteDanceもこの動きにならったものだと指摘しています。