ネットサービス

ロシアがデータをロシア国内に保存しなかったとしてTwitch・Pinterest・Airbnb・UPSに罰金を科す


ゲーム特化のライブ配信プラットフォームであるTwitch、写真共有サービスのPinterest、バケーションレンタルプラットフォームのAirbnb、国際輸送サービスのUnited Parcel Service(UPS)の4社が、ロシアユーザーの個人情報をロシア国内のサーバーに保存することを拒否したとして、モスクワの裁判所から罰金を科せられたことが明らかになりました。

Russia fines foreign firms for alleged data storage violations | Reuters
https://www.reuters.com/technology/russia-fines-streaming-company-twitch-over-data-storage-2022-06-28/

Russia Fines Western Tech Companies Over Data Storage | PCMag
https://www.pcmag.com/news/russia-fines-western-tech-companies-over-data-storage

ロシアの報道機関によると、ロシアのタガンスキー地方裁判所が「ロシア国民の個人情報はロシア国内のデータサーバーに保存しなければいけない」というロシアの法律に違反するとして、Twitch・Pinterest・Airbnbにそれぞれ200万ルーブル(約500万円)、UPSに100万ルーブル(約250万円)の罰金を科しました。

この報道に対して、UPSの広報担当者は「裁判所の決定について検討を続けています。現時点ではこれ以上の情報を提供することはできません」と述べ、罰金を科せられたことを認めながら、詳細については説明できないとしています。なお、その他のTwitch、Pinterest、Airbnbはコメントの要請に応じていません。


ロシアの通信規制当局であるロシア連邦通信・情報技術・マスコミ分野監督庁は、2022年5月下旬にアメリカの大手ハイテク企業であるAppleに対しても行政訴訟を開始しています。ロシア連邦通信・情報技術・マスコミ分野監督庁によると、企業に対して初めて科せられる罰金は、100万~600万ルーブル(約250万~1500万円)程度になるとのことです。

ロシアはGoogleの親会社であるAlphabetに対して、2021年に初めて300万ルーブル(約750万円)の罰金を科しました。その後、2022年5月にもGoogleは罰金を科せられており、これは今回Twitchらが違反したのと同じ「ロシア国民の個人情報はロシア国内のデータサーバーに保存しなければいけない」という法律に違反したためとされています。ただし、2022年5月にGoogleに科せられた罰金は大幅に増額されており、1500万ルーブル(約3700万円)となっています。

Googleのロシア子会社は政府当局による銀行口座の押収に伴い、破産申請を行い、従業員やベンダーへの支払いが不可能になったと報じられました。しかし、ロシア政府はGoogleが取り扱うコンテンツに対しても別の罰金を科そうとしていると報じられており、さらに高額な罰金に直面する可能性があります。


これとは別に、ロシアの裁判所は同国で違法とされるコンテンツを削除しなかったとして、カナダを拠点とするソーシャルネットワークサービスのWattpadに対して100万ルーブルの罰金を科しています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
ウクライナがロシアをインターネットから締め出すために「.ru」ドメインの取り消しやIPアドレスの使用停止を要求 - GIGAZINE

「ロシアをインターネットから切り離せ」というウクライナの要求をICANNが拒否 - GIGAZINE

ロシアで2番手のインターネットプロバイダーがロシアでのネットサービスを停止 - GIGAZINE

Cloudflareがロシアからの撤退を拒否する、「サービスを停止してもロシア政府が喜ぶだけ」とCEO - GIGAZINE

マクドナルドがロシアの全店舗を売却し撤退、「もはやマクドナルドの価値観とは相いれない」 - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.