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Googleが女性社員の給料を意図的に少なくしていたことを認め、約158億円を支払う和解に合意

by Mike Knell

「女性は男性よりも賃金が低い」という賃金格差は近年繰り返し指摘されており、多くの企業が男女の賃金格差解消に取り組んでいます。Googleは「実質的に同じ仕事にもかかわらず、女性従業員に支払った賃金が男性よりも低かった」ということで起こされた集団訴訟を解決し、和解金として1億1800万ドル(約158億円)を支払うことに同意したと原告の法律事務所が2022年6月11日に行った発表で明らかになりました。

Plaintiffs and Google Agree to $118 Million Settlement of Pay Equity Class Action – Lieff Cabraser
https://www.lieffcabraser.com/2022/06/plaintiffs-and-google-agree-to-118-million-settlement-of-pay-equity-class-action/

Google to pay $118 million after being accused of underpaying 15,500 women | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2022/06/google-to-pay-118-million-after-being-accused-of-underpaying-15500-women/

Googleは元従業員の女性らから「Google側がカリフォルニア州の同一賃金法に反し、女性従業員の給料を同じ職務の男性従業員より年間1万7000ドル(約186万円)近く少なくしていた」という訴えを起こされました。2021年5月27日にはサンフランシスコの裁判所が、約1万800人のGoogle女性従業員を代表する集団訴訟を認めました。訴訟時の損害賠償請求額は、「同じ職務の男性従業員より女性の基本給やボーナスなどが1万7000ドル少なく設定されていた」として、合計で6億ドル(約659億6280万円)以上にのぼっていました。

Googleが「女性の給料を年間180万円少なくしていた」として1万人以上からの集団訴訟に直面 - GIGAZINE


一方でGoogleは、2012年から社内の賃金格差についての調査を継続的に実施しており、2019年には「女性の方が男性より多くの給料を受け取っていたことが判明した」と発表しています。またGoogleの広報担当者は集団訴訟を受け、「Googleの方針や慣行が公正なものであることを強く信じています。給料に男女間格差を含めた格差が見つかった場合、それを是正するための上方修正を行っています」と話していました。

Googleでは同じ仕事内容でも女性の方が男性より多くの給料を受け取っていたと判明 - GIGAZINE

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しかし、最終的にGoogleは2013年以来Googleで働いている約1万5500人の女性を対象として合計1億1800万ドル(約158億円)を支払う和解に合意したことが原告の法律事務所により発表されました。Googleはカリフォルニア州の同一賃金法およびその他の州法に違反していると見られており、性差別訴訟で申し立てられている面もあるため、金銭の授受のみの和解で解決するかはサンフランシスコ上級裁判所での裁判官の承認を待っている段階とのこと。

Googleはメディアに向けた声明の中で、「私たちはポリシーと慣行の公平性を強く信じていますが、訴訟の承認なしに問題を解決することがすべての人の最善の利益であることに同意しました。私たちは、すべての従業員に公平かつ平等に支払い、雇用、平準化することを絶対に約束し、過去9年間、給与、ボーナス、および株式報奨が公正であることを確認するために厳格な賃金公平分析を実施し、給与に違いが見つかった場合は上方修正を行いました。アドバイザーがこれらのプロセスを検討し、将来の改善のための推奨事項を作成してくれることを非常に嬉しく思います」と述べており、訴訟を受けて賃金の均等についての考えを強めると宣言しつつも、訴訟で指摘された不正行為自体は明確に認めてはいません。

原告の法律事務所は「金銭的救済に加えて、独立した第三者の専門家がGoogleの雇用均等化慣行を分析し、独立した労働経済学者が同一労働同一賃金調査を検討することを約束しています」と和解の詳細を説明しています。和解に際して、原告のホリー・ピーズ氏は「テクノロジー業界でキャリア全体を過ごした女性として、この和解の一環でGoogleが是正すると同意した行動により、女性の公平性が高まると前向きに考えています」と語りました。また原告の共同顧問であるケリー・ダーモディ氏は、「原告は、この和解がGoogleの男女共同参画を促進し、業界の先例となると信じています」と今回の訴訟の意義について述べています。

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in メモ, Posted by log1e_dh

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