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AppleはWWDC22で一体何を発表するのか?iPadOSがPCライクに進化&新型Macが2機種登場など


Appleは年次開発者向けイベントのWWDC22を、現地時間の2022年6月6日~10日に開催予定です。WWDCの中で開催される基調講演では、AppleがOSの次期メジャーバージョンや新製品を発表するのですが、今年のWWDCでは一体何が発表されるのかを海外メディアが予測しています。

What's Coming at Apple (AAPL) WWDC? IPad Upgrades That Make It More Like Laptop - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-06-02/apple-to-upgrade-its-ipad-software-in-bid-to-satisfy-pro-users

WWDC 2022 rumors: what to expect on iOS 16, Macs, and possibly Apple VR - The Verge
https://www.theverge.com/2022/6/2/23140346/apple-wwdc-2022-ios-16-mac-m2-vr-ar-rumors

◆iPadOSがよりPCライクな操作感に進化
Apple関連のリーク情報でおなじみのBloombergのマーク・ガーマン氏は、WWDC22でAppleがiPadOSに大幅な変更を加えると予測しています。iPadOSの次期メジャーバージョンとなるiPadOS 16では、再設計されたマルチタスクインターフェイスが採用され、開いているアプリを確認したりタスクを切り替えたりするのがより簡単になるとのこと。また、既存のマルチタスク機能では、2つのアプリを同時に開くことしかできず、アプリウィンドウのサイズも一定となっていますが、新しいマルチタスクインターフェイスではアプリウィンドウのサイズを自由に変更でき、より多くのアプリを一度に利用できるようになるとのことです。


iPadはAppleの年間売上高の約9%を占めており、その割合は年々増加しています。しかし、iPadの中でもハイエンドモデルであるiPad Proのユーザーは、iPadOSがよりPCのようなユーザーインターフェイスに変化することを求めています。

iPadは既にMacと同じ高性能かつ高効率なM1チップを搭載したモデルを複数持っていますが、「ある意味そのハードウェア的なスペックにソフトウェア面が追い付いていない」とガーマン氏は指摘。実際、M1搭載のiPad Proについて、ハードウェア面には一切の問題を感じないものの、「ソフトウェア面の制限が欠点である」とする海外レビューが多くあります。

AppleのM1搭載「iPad Pro」レビューまとめ、M1搭載で狂喜乱舞かと思いきや辛口レビューが目立つ - GIGAZINE


◆iOS 16は新しいアプリとより良い通知機能を入手
iOSの次期メジャーバージョンとなるiOS 16では、ロック画面にウィジェットを追加可能になるなど、いくつかの新しい機能が追加されることになるとBloombergは予測しています。他にも、ヘルスケアアプリのアップデート、メッセージアプリに新しいオーディオおよびソーシャルネットワーキング機能の追加などが予測されています。ガーマン氏は「新しいAppleアプリ」の登場を予測していますが、これが「全く新しいApple純正のアプリ」なのか「既存のApple純正アプリのリニューアル」なのかは不明です。

この他、Appleは通知機能をオーバーホールする可能性があるとされており、これはAppleがiOS 15で導入した「集中モード」をベースにしたものになるとのこと。

また、2022年に登場予定のiPhone 14 Proでは常時表示Retinaディスプレイが採用される可能性も挙げられているため、iOS 16では常時表示Retinaディスプレイのためのオプションが追加される可能性があります。AppleがiOS 16のロック画面にウィジェットを追加できるようなオプションを追加した場合、iPhone 14 Proが常時表示Retinaディスプレイを採用するという大きなヒントになるだろうと海外メディアのThe Vergeは記しました。

iPhone 14 Proが常時表示Retinaディスプレイを採用すると報じられる、スリープ時でも時計やウィジェットが確認可能に - GIGAZINE


なお、The Vergeは「注目すべきはどiPhoneまでがiOS 16をサポートしているかです。iPhone 6sはこれまで六度のメジャーアップデートを取得してきましたが、これもいつかは終了するはずです」と記し、iPhone 6sがついにメジャーアップデートから外れる可能性があると示唆しています。

◆macOSとwatchOSの新バージョン
watchOSに関するウワサはほとんどありませんが、従来通りいくつかのフィットネス・ヘルスケア関連機能のアップデートおよび新しいトレーニング・ウォッチフェイス(文字盤)の追加などが期待されます。さらに、9to5Macによると、iPhoneのようにバッテリーが少なくなってからも長くApple Watchが使えるように、低電力モードが追加される可能性があると期待されています。なお、既存のApple Watchの低電力モードは時間しか表示できないため、これとは異なるものになることは明らかです。


AppleはApple Watchの画面をiPhoneから見たりコントロールしたりすることができるミラーリングモードを発表しており、これは2022年内のソフトウェアアップデートで提供されることになるとのこと。そのため、ミラーリングモードはwatchOS 9に含まれることになるだろうとThe Vergeは予測しています。

macOSの次期メジャーバージョンに関するウワサも少なく、iPhoneの「集中モード」がmacOSにも追加される可能性があるとThe Verge。この他、Bloombergは「システム環境設定のアップデートが期待できる」としています。なお、macOSの次期メジャーバージョンの呼称は「Mammoth(マンモス)」となるというウワサもあるそうです。

◆2つの新型Mac
WWDC22の中でどのようなMacが発表されるのかについて、The Vergeは「再設計された新しいMacBook Air」と「Mac Pro」が登場することになるのではと予測しました。特に、WWDCが開発者向けのイベントであることを鑑みると、プロ向けのMac Proが発表されるというのは「当然の流れのよう」とThe Vergeは記しています。


◆M2チップが登場する可能性
Appleが独自開発するMac向けSoCのM1チップをリリースしてから1年半にわたり、「M1 Pro」「M1 Ultra」「M1 Max」といったチップをリリースしてきましたが、これらはあくまでM1チップの拡張版という位置づけに過ぎません。AppleはこのM1チップの次世代版となる「M2」チップをついに発表する可能性があると予測されています。ただし、M2チップの詳細についてはほとんど報じられていません。


なお、Apple関連のアナリストとして著名なミンチー・クオ氏は、2022年に発表される新しいMacBook AirはM1世代のチップが搭載される可能性もあると予測しています。

◆長らくウワサされてきたAR/VRヘッドセットが発表されるかもしれない
Appleは長らくAR・VRヘッドセットを開発中であると報じられており、ここ数年は毎年「今年こそAppleはAR・VRヘッドセットをリリースする」とウワサされてきました。Appleが開発中のヘッドセットは仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の両方に対応しており、「RealityOS」と呼ばれる専用OSを搭載することになるのではと予測されています。

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ただし、Appleが開発中のAR・VRヘッドセットについては「WWDC22で発表する計画があったものの、それを妨げるような開発の遅延が生じた可能性がある」とThe Vergeは指摘。なお、The Vergeは「AppleがARとVRについて何かしら話をすることを期待する必要があります」とも記しており、ARおよびVRヘッドセットに関する何かしらの発表があることに期待しています。

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in モバイル,   ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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