「ゲーム内アイテムが欲しかったらTwitch配信を見て」というキャンペーンに批判殺到、全ユーザーにアイテムを無料配布へ

2022年5月5日にリリースされたPCゲーム「Warhammer 40,000: ケイオス・ゲート - ディーモンハンターズ」のキャンペーンとして、「特定のTwitch配信を見たプレイヤーだけに配布するゲーム内アイテム」が実装されたところ、プレイヤーから「貪欲だ」「意味不明な配信なんか見たくない」などの批判が殺到しました。批判を受けたComplex Gamesは、当該アイテムを全プレイヤーに無料配布すると発表しています。

Warhammer 40,000: Chaos Gate – Daemonhunters giving Twitch drops to everyone after players threw a tantrum | PC Gamer
https://www.pcgamer.com/warhammer-40000-chaos-gate-daemonhunters-giving-twitch-drops-to-everyone-after-players-threw-a-tantrum/

40K Game Developers Criticised Over Ridiculous Twitch Drops
https://kotaku.com/warhammer-40000-chaos-gate-daemonhunters-40k-twitch-pc-1848898451

「Warhammer 40,000: ケイオス・ゲート - ディーモンハンターズ」は、惑星で繰り広げられる局地戦を題材にしたミニチュアゲーム「ウォーハンマー40,000」に基づき、カナダのゲームメーカーであるComplex Gamesが開発したPCゲームです。

Warhammer 40,000: Chaos Gate - Daemonhunters | Launch Trailer - YouTube


海外メディアのPC Gamerによると、このゲームは基本的にかなり好評を博しているとのことですが、「Twitch配信を見た人にだけ特定のゲーム内アイテムを配布するキャンペーン」に対しては多くのユーザーから批判が殺到しています。

SteamのフォーラムにはComplex Gamesを「貪欲」と指摘するスレッドが立てられ、「全キャラクターを手に入れるには通常版ではなく価格の高いデラックス版を購入しなければならない」「事前予約ボーナスが用意されている」といった項目と共に、「Twitch配信を視聴しないとゲットできないアイテムがある」ことが非難されています。このスレッドでは、「アイテムを手に入れるために配信を見逃さない奴隷にならなければいけない」「Twitch配信のせいで買うのをやめた」といったコメントまで寄せられていました。

また、あるユーザーはSteamのレビューで、「開発者はとんでもない理由で、発売日に11個のゲーム内アイテム(スキンやコスメではなく、実際の武器や防具)をTwitch視聴の報酬にしました。これらのアイテムを手に入れるには、FrontierアカウントとTwitchのアカウントを作成してリンクさせるだけでなく、お金を払って購入したゲームを実際にプレイする代わりに、意味不明なTwitch配信を何時間も見続けなければならないのです」と批判。同じアイテムを獲得する他の手段がないことも問題だと指摘しています。

なお、実際のところTwitch配信の時間は数時間ではなく45分であり、アイテムの性能もゲーム序盤でしか通用しないレベルのものでしたが、多くのプレイヤーは「興味のないTwitch配信を見ないとゲームを100％楽しめない」ことに不満を持っていたようです。

これらの批判を受けてComplex Gamesは、Twitch配信を視聴した報酬として配布していたゲーム内アイテムを、2022年5月中に行うアップデートで全プレイヤーに無料配布することを決定しました。

Warhammer 40,000: ケイオス・ゲート - ディーモンハンターズ－Update on Twitch Drop Items－Steamニュース
https://store.steampowered.com/news/app/1611910/view/3197003477513118407

Complex Gamesは、「ゲームプレイを楽しんでいただけていることをうれしく思う一方、皆様からのフィードバックもうかがっています。私たちが注目したのは、ゲーム発売と同時に実施したTwitchでのアイテムドロップキャンペーンに対する不満です。これらのキャンペーンはゲームの認知度を上げることが唯一の目的でしたが、『ゲーム内アイテムが奪われた』と感じるユーザーが多いことも理解しています。これは確かに、私たちの意図ではありませんでした」と述べています。