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各メーカーで最高のパフォーマンスを発揮するHDDが分かるBackBlazeの「メーカー・モデル別統計データ2022年Q1版」が公開される


自社データセンターで利用しているHDDの故障率の統計データを定期的に公開しているBackBlazeが、2022年第1四半期(1月~3月)のデータを公開しました。

Backblaze Drive Stats for Q1 2022
https://www.backblaze.com/blog/backblaze-drive-stats-for-q1-2022/

BackBlazeは2022年第1四半期の終わりの時点で21万1732台のHDDとSSDを監視していました。そのうちブートドライブが3860台、データドライブが20万7872台。今回BackBlazeはデータドライブのうち基準を満たした20万7478台のデータをまとめています。

以下が2022年第1四半期のデータ。年間故障率(AFR)が24.31%と最も高いのはHGSTの「HUH728080ALE604」。平均使用月数は2カ月、使用台数は76台、累計使用日数は4504日です。このモデルについては、他のHGST製モデルと比べても年間故障率がはるかに高い点にBackBlazeも着目しています。一方、年間故障率0%を維持したモデルはSeagateの「ST6000DX000」、東芝の「MD04ABA400V」と「MG08ACA16TA」、WDCの「WUH721414ALE6L4」「WUH721816ALE6L0」「WUH721816ALE6L4」の6種類。特にSeagate「ST6000DX000」は平均使用月数が約7年(83.8カ月)と長期にわたるにもかかわらず、合計886台が2022年第1四半期に全く故障しなかったという結果になっています。なお、「ST6000DX000」は2021年の年間統計でも年間故障率が0.11%と全モデルの中で最も低い数値をたたき出しています。


総合して、BackBlazeが認めた最高のパフォーマンスを発揮するメーカー別モデルは以下の通り。
・HGST 12TB「HUH721212ALE600」 AFR:0.33%
・Seagate 12TB「ST12000NM001G」 AFR:0.63%
・WDC 14TB「WUH721414ALE6L4」 AFR:0.33%
・東芝 16TB「MG08ACA16TEY」 AFR:0.70%

BackBlazeは上記の統計値に加え、データの記録を開始した2015年第1四半期から数えて累計使用日数が100万日を超えたHDDをピックアップし、グラフ化しました。縦軸は平均使用月数、横軸は年間故障率。BackBlazeは第1~第4象限に分類されるモデルを以下のように評価しています。

・第1象限(右上):このモデルはこれまで良好に機能したものの、現状の高い年間故障率を考えると交換対象の最有力候補である
・第2象限(左上):時間と共に信頼できることが証明されており、経過日数を鑑みて交換する計画を立て始める必要があるものの、慌てる必要はない
・第3象限(左下):いいスタートを切っており、現状交換する必要はない
・第4象限(右下):可能であれば交換する必要があるが、年間故障率が現状を維持するのであれば急ぐ必要はない。ただし、データセンターの運用リソースの浪費になる


なお、今回使われたデータセットは以下のページから確認できます。

Backblaze Hard Drive Stats
https://www.backblaze.com/b2/hard-drive-test-data.html

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in ハードウェア, Posted by log1p_kr

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