睾丸を日焼けさせて男らしさをアップさせる健康法「睾丸日焼け」が爆誕、男性不妊症になるかもと医師は警告
過去には肛門に日光を浴びせる「肛門日光浴」を実践する映像がSNSをにぎわせましたが、新たに睾丸(こうがん)に光を浴びせてテストステロン値を増加させようとする健康法が著名人によって提唱され話題となっています。
Should you tan your balls? Men's health experts debunk testicular tanning
https://www.inverse.com/mind-body/should-tan-your-balls
Tucker Carlson’s answer to masculinity’s supposed crisis? ‘Testicle tanning’ | Sam Wolfson | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2022/apr/18/tucker-carlson-masculinity-crisis-testicle-tanning
赤色の光を陰のうに照射する「睾丸日焼け(testicle tanning)」という健康法を提唱しているのは、アメリカの保守派政治コメンテーターであるタッカー・カールソン氏と、同氏の番組のゲストであるジムトレーナーのアンドリュー・マクガバン氏です。
カールソン氏は、アメリカのテレビ局・Fox Newsで放送された「The End of Men」という番組の中で、男性ホルモンの低下によりアメリカ社会が崩壊寸前だと指摘。「アメリカンドリームを持続させ、荒廃した社会にかつての輝きを取り戻すために、男たちにできることはなんでしょうか?それはもちろん、睾丸を鍛えることです」と訴えました。
以下の動画を再生すると、カールソン氏が自分のウェブサイトで公開した「The End of Men」のダイジェストを見ることができます。
I promise you are not prepared for Tucker's latest montage pic.twitter.com/8tdvYTW2cn
— nikki mccann ramírez (@NikkiMcR)
腕立て伏せをする屈強な男性たち。
射撃に……
乳搾り
組んずほぐれつのレスリング
そして「睾丸日焼け」。
この睾丸日焼けは、カールソン氏とマクガバン氏が提唱する「ブロモセラピー(bromeotherapy)」の一環です。なお、ブロモセラピーは兄弟や親密な男性を意味する「Bro」と「ホメオパシー(Homeotherapy)」からとった造語とのこと。
「睾丸を赤色のLEDで日焼けさせることでテストステロン値が急上昇し、新しく生まれ変わった男性は素手でコンクリートブロックを粉砕することさえできるようになります」と、マクガバン氏は主張しました。
このムービーを紹介した前述のツイートには、「この映像自体が、皮肉にもホモエロティシズムっぽい」と指摘するツイートや、全裸で睾丸に光を浴びせている男性の様子に困惑するリツイートなど、面白がるような反響が多数寄せられました。
WTF us this?!?! pic.twitter.com/JsU35gKdxN
— Dr. #DefenderOfDemocracy????#ReproductiveRights ???? (@HeideggerFan)
マクガバン氏は番組の中で、「赤外線による睾丸の日焼けが、テストステロンを増加させることを支持する非常に多くのデータがあります」と主張しています。
これに対し、泌尿器の専門家であるアシュリー・ウィンター氏はTwitterに投稿した一連のツイートで、「睾丸日焼けに関するデータは全くありません」「陰のうを日焼けさせて『睾丸日焼け』と呼ぶのは、腹部の皮膚を日焼けさせて『肝臓日焼け』と呼ぶようなものです」「ゼロのデータで裏付けられた完全無欠のゴミです」と強い語調で反論しました。
Maybe red light therapy to the scrotum reduces redness of the scrotal skin, I dunno. It does NOT penetrate the dartos, tunica vaginalis, and tunical albuginea of the testes & stimulate testes production of testosterone. That is complete and utter garbage that zero data supports
— Ashley Winter MD || Urologist (@AshleyGWinter)
また、海外ニュースメディア・Inverseの取材を受けたカリフォルニア大学ロサンゼルス校の泌尿器科医であるジェシー・ミルズ氏は、陰のうに赤外線を照射することでテストステロン値がなんらかの影響を受ける可能性は否定しませんでしたが、「睾丸の温度が高い状態が長く続くと不妊症の原因になる場合がある」とも述べました。その上でミルズ氏は、「もし精子が死ぬことでテストステロン値が向上しているのであれば、いい効果より害の方が大きいかもしれません」とコメントしました。
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